安田レイ、ビルボードライブ東京で見せた10年間での進化 溢れる熱量とともに届けた歌声

「この日のために会場側が用意してくれたカクテルは、私の大好物であるスイカを用いたもの。(スイカの名産地である)鳥取はまだ行ったことがないけれど、私のルーツ(血縁)があるらしいの」といった楽しいMCに続けたのは、早くもライブに欠かせない盛り上げ曲となった「HOME THERAPY」。次も同じく最新アルバム『Circle』収録のタイトル曲で、Yaffleと作ったファンキーな「Circle」で盛り上げる。1stアルバム『Will』収録で、これもライブに欠かせない人気曲「Brand New Day」で客席と一体となった後は、「each day each night」。親友の結婚も加味して作られたこのバラードに込められる情感の深さもやはり格別で、会場中を引き込む熱唱が胸に響く。
本編最後のMCで、同じソニー・ミュージックレーベルズ内のSACRA MUSICへの移籍を発表。この10年の間に、何度か表舞台から去ろうと考えたが、その度に思いとどまるきっかけもあったことを明かし、「これからも歌い続けていって、いいですか」と客席に問うと、大きな拍手と歓声に包まれた。そうして歌われた本編最後の曲はデビュー曲「Best of my Love」。ただしアレンジは全く異なり、メロディの良さはそのままながらじっくりと聴かせる曲に。この10年の成長を存分に味わわせてくれる歌声は、客席の全員に感慨深く届いたはずだ。
アンコールでは、この日のライブタイトルとなった新曲「Turn the Page」を披露。ページをめくるように、新たなスタートを切ることが告げられ、この日からTikTokを開設したこと、7月8日からカバーソングの企画をスタートさせることも発表された。1曲1曲を噛み締めるように歌う主役の熱量が、全曲をハイライトのようにしていた、感動的なまでのこの日のステージ。安田レイの新章への期待も膨らむばかりだ。



























