モーニング娘。'23、25周年記念ツアーで見せた色褪せない楽曲の輝き 新しい仲間とこれからも歴史を繋ぐ

モーニング娘。'23、25周年記念公演レポ

 今から25年前の1998年1月にモーニング娘。はメジャーデビューを果たした。25年前に蒔かれた愛の種は、多くのメンバーとファンの愛のもとですくすくと成長し、2023年現在もその輝きがくすむことはない。本稿では6月26日に開催されたモーニング娘。メジャーデビュー25周年記念ツアーファイナル『モーニング娘。'23 25th ANNIVERSARY CONCERT TOUR 〜glad quarter-century〜 at 日本武道館』の様子をレポートする。

モーニング娘。'23

 大きくMの文字が上下に重なるようなステージにメンバーの煽り映像が映し出されると、登場したのは真っ白のドレスのような衣装に身を包んだメンバーたち。一曲目に披露されたのは「Happy birthday to Me!」だ。「新しい私」の誕生を祝うこの楽曲は、最年長でリーダーの譜久村聖からパフォーマンスメンバー最年少の櫻井梨央まで、全員がこのグループの主人公と言うのに相応しい佇まいで、この「全員主役」の雰囲気こそがモーニング娘。の魅力であると改めて実感できるパフォーマンスだった。牧野真莉愛の〈「Are you Happy?」〉のセリフから始まる「Are you Happy?」、「花が咲く 太陽浴びて」、「そうじゃない」と12期メンバーである野中美希、牧野、羽賀朱音の3人にフォーカスする楽曲が続く。モーニング娘。ライブの定番曲「What is LOVE?」では振り付けをファンと一緒になり踊る姿も。

 続くMCでは先日発表された新メンバーのお披露目へ。白のワンピース姿で17期メンバー・井上春華と弓桁朱琴が登場すると、観客からは「かわいい!」の声援が。それぞれの自己紹介と特技の披露を終えるとついにメンバーカラーの発表に。井上はミントグリーン、弓桁はピュアレッドと明かされると、観客は手持ちのペンライトをそれぞれのカラーに光らせて応援していた。

モーニング娘。'23

 そしてモーニング娘。のコンサートの目玉となるメドレーパート。今回のツアーは25周年記念コンサートということもあり、メジャーデビューシングル曲「モーニングコーヒー」(1998年リリース)から現在までの楽曲を順番に披露していく形になっていた。「モーニングコーヒー」は15期、16期の北川莉央、岡村ほまれ、山﨑愛生、櫻井が披露。リリース時は生まれてもいない彼女達だが、こうしてメンバーとして歌うことができるのも25年の歴史を持つモーニング娘。ならでは。しばらく加入期ごとのパフォーマンスが続き、国民的大ヒットを記録した「LOVEマシーン」では全員が合流、グループの代表曲を今のモーニング娘。の形で披露していた。明るい曲調の楽曲が続くと、譜久村と横山玲奈による「AS FOR ONE DAY」で雰囲気は一転。元気で明るいだけではなく、こういった哀愁のある楽曲が豊富なのもモーニング娘。らしさと言えるだろう。この他メドレー内で特に盛り上がったのはいわゆる“プラチナ期”の名曲「リゾナント ブルー」だ。当然、現在のグループにリリース時のオリジナルメンバーはいないが、楽曲が持つ悲しさを見事に表現していたように感じる。

 2010年リリースの「青春コレクション」まで続くと短いMCパートを挟み、カップリング楽曲の披露に。小田さくらは本人にとっての初参加シングル『Help me!!』のカップリング曲「大好きだから絶対に許さない」を歌唱。リリース時は、当時エースメンバー的存在だった鞘師里保とのデュエット曲だったが、今回のツアーでは後輩である野中と美しいハーモニーを響かせていた。一方、2012年リリースの『ワクテカ Take a chance』のカップリング曲「大好き100万点」は、リリース時から変わらず譜久村と石田亜佑美が披露。リリースから10年以上経った楽曲ではあるが、2人とも10年間分の成長を見せながらも、当時と変わらないピュアな可愛らしさが印象的だった。

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