アンジュルム 竹内朱莉、笑顔で駆け抜けた14年 不遇の時代を越えたリーダーとしての苦悩、グループへの愛

これまでの結実としての横浜アリーナ初単独公演

 去る者もいれば、やって来る者もいる。2019年の竹内リーダー就任直後の橋迫鈴の加入は、またアンジュルムの新時代を感じさせるものだったし、2020年以降も松本わかなや平山遊季、後藤花らといった新メンバーが続々加入している。卒業発表時、後輩たちの成長が卒業理由の一つである旨を本人がコメントしていたが、確かにグループでは良い新陳代謝が行われているように感じる。

アンジュルム竹内朱莉書道展「煌々舞踊」《密着未公開映像》

 成長したのは竹内自身も同様だろう。アイドル以外にも書道という新たな夢を見つけたこと、そしてそれが卒業理由のひとつだというのはなんとも前向きである。書道の準五段「正師範」の資格を持っており、今年3月リリースのアンジュルムのアルバム『BIG LOVE』のジャケットを飾っている「愛」の文字は竹内の筆によるもの。4月には初の個展『煌々舞踊』を開催した。卒業後も芸能活動は存続するとのことなので、彼女の夢である「書道で世界を回りたい」が実現するまでの過程をファンは追うことができそうだ。

竹内朱莉アンジュルム写真集『roundabout』Promotion Movie

 5月には初のソロ写真集『roundabout』(オデッセー出版)を発売。かねてよりアンジュルムファンを公言していた女優の蒼井優と菊池亜希子の共同編集によるもので、これは2019年発売のムック本『アンジュルムック』と同じ制作体制。アイドル写真集につきものの水着等はなく、あくまでナチュラルな竹内の魅力を引き出している。

アンジュルム『同窓生』Promotion Edit

 6月14日発売のアンジュルムの両A面シングル『アイノケダモノ/同窓生』は、竹内のグループ在籍時ラストシングルであり、「同窓生」は竹内本人の希望でつんく♂が楽曲提供した。また同シングル収録の「行かなくちゃ」は竹内のソロ歌唱曲で、アンジュルムファンを公言し、昨年は「愛すべきべき Human Life」を書いた堂島孝平が楽曲提供した話題作だ。

 そして6月21日には横浜アリーナでの竹内卒業コンサートが控える。アンジュルムが横浜アリーナで単独公演を行うのはグループ史上初。上記に列挙した数々のトピックを含め、これまでの竹内の努力の結実を祝福するかのような華々しさを感じる。当日はどんなパフォーマンスを繰り広げてくれるのか、非常に楽しみである。

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