SixTONES、アンジュルム、KANA-BOON、川崎鷹也、THE BEAT GARDEN……6月14日リリースの新譜5作をレビュー

 毎週のリリース作の中から注目作品をレビューしていく連載「本日、フラゲ日!」。今回は6月14日リリースのSixTONES『こっから』、アンジュルム『アイノケダモノ/同窓生』、KANA-BOON『恋愛至上主義』、川崎鷹也『ぬくもり』、THE BEAT GARDEN『Bell』の5作品をピックアップした。(編集部)

SixTONES『こっから』

 表題曲「こっから」は、南海キャンディーズ・山里亮太を演じるSixTONES・森本慎太郎、オードリー・若林正恭を演じるKing & Prince・髙橋海人のW主演ドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ系)主題歌。生バンド×ブレイクビーツによるミクスチャーサウンドのなかで、メンバー全員が熱量に溢れたマイクリレーを展開するアッパーチューンだ。理想と現実のギャップに悩み、壁にぶつかりながらも、自分の可能性を信じて夢に向かって疾走する姿をリアルに描いたリリックも刺激的。芸人を志す若者をテーマにしたドラマの物語と重なっているのはもちろん、何かに向かってがんばっているすべての人たちの背中を強く押してくれるパワーソングとして機能している。(森)

SixTONES – こっから [YouTube ver.]

アンジュルム『アイノケダモノ/同窓生』

 6月21日の横浜アリーナ公演で卒業が決まっているリーダーの竹内朱莉が参加する最後のシングル。「アイノケダモノ」は、EDMと民俗音楽と動物の声を融合した“ジャングル・テラー”を取り入れた肉食系ダンストラック。スペックや将来性や世間の目なんて関係なく、“本能のまま突き進め!”と恋する人たちを鼓舞し、解放するリリック/ボーカルも気持ちいい。つんくの作詞・作曲による「同窓生」は、クラスメイトに対する嫉妬が交じった複雑な想いと〈疑ったりしてごめんなさい〉という二律背反な状態をポップに描いた楽曲。現在のアンジュルムの状況を捉え、誰もが楽しめるポップチューンに仕立てる手腕は流石の一言だ。カップリングには堂島孝平が手がけた竹内のための卒業ソング「行かなくちゃ」を収録。(森)

アンジュルム『アイノケダモノ』Promotion Edit

KANA-BOON『恋愛至上主義』

 メジャーデビュー10周年を迎えるKANA-BOONの新作『恋愛至上主義』は、ラブソングに焦点を当てたコンセプトアルバムだ。TVアニメ『山田くんとLv999の恋をする』オープニングテーマの「ぐらでーしょん feat. 北澤ゆうほ」、卒業間近の風景、伝えられない想いが交差する「サクラノウタ」、インディーズ時代の楽曲のセルフカバー「タイムマシン」など、切なくも愛らしい恋心と色彩豊かなバンドサウンドを堪能できる作品に仕上がっている。個人的ベストは下村亮介(the chef cooks me)との共同アレンジによる「片時雨」。谷口鮪の抒情性に溢れたボーカル、梅雨時と失った恋愛が滲む歌詞、オルタナR&B、ジャズのテイストを感じさせるアレンジメントに強く惹きつけられた。(森)

KANA-BOON 『ぐらでーしょん feat. 北澤ゆうほ』Music Video【アニメ『山田くんとLv999の恋をする』OPテーマ】

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