YOASOBI、米津玄師、Ado、LiSA……海外ヒットに欠かせないアニメとの親和性 藤井風らの人気に見るJ-POPの現在地も
遡ればLiSAによる『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の主題歌「炎」は2020年10月31日付の「Billboard Global 200」で8位を記録しており、このチャートアクションがアニメ×J-POPにおける“グローバルヒット”のきっかけと言えるかもしれない。アニメ『東京喰種 トーキョーグール』のOPテーマだったTK from 凛として時雨の「unravel」が未だに海外でも長くヒットしていることからも、アニメソングは作品の人気とともに根強く支持される傾向にあることがわかる。
一方、2022年のSpotifyの海外で最も再生された国内アーティストの楽曲ランキング第1位は藤井風「死ぬのがいいわ」だ。この楽曲は2020年発売の1stアルバム『HELP EVER HURT NEVER』収録曲であり、ノンタイアップながら密かな人気曲であった。リリースから2年経ってTikTokで火がつき、アジアやヨーロッパなど23の国と地域でバイラルチャート1位を獲得するという異例の大ヒットとなった。
藤井風は国内アーティストとして昨年11月に初めてSpotify月間リスナー1000万人を突破。現在もその記録を更新しており、6月末から始まるアジアツアーによってさらにその支持層は拡大していくはずだ。
ここまで触れてきた通り、タイアップの影響力の大きさは見逃せないが、imaseの「NIGHT DANCER」などが韓国でヒットしていることからも、アーティストによっては楽曲そのものを通じて高いクリエイティビティが徐々に浸透しつつあるのがJ-POPの現在地と言える。
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