Perfume、9年ぶりロンドン単独公演で国境を越えた3人の魅力 テクノロジーを通じた人間の温かさも

次に披露したのは、公演のタイトルにもなっている「Perfumeの掟」。衣装が白と黒を基調としたものに変わり、スクリーンには3人のプロフィールなどが映し出された。そしてここまである種“アンドロイド的”だった3人が、この曲を境に息を吹き返したようにやわらかい動きややさしい表情を見せていく。「ポリゴンウェイヴ」ではサビで見せる3人の満開の笑顔が印象的。「無限未来」はそれまでの鋭利なレーザー照明とは打って変わって温かいライトの演出が神々しい。新曲「ラヴ・クラウド」ではディスコ調のリズムに合わせて踊る生き生きとした3人の姿が眩しかった。ライブが進むにつれて3人の人間味が表れていくようなストーリーに、観ているこちらも心が温かくなっていくのを感じた。

ライブは終盤。3人によるコール&レスポンスで会場の熱気が頂点に達したところで、披露したのは「FAKE IT」。サビではオーディエンス全員が拳を突き上げ、映像越しでも現場の一体感が感じられる。次の「チョコレイト・ディスコ」でも会場全体から“ディスコ!”の掛け声が上がった。Perfumeの魅力は確実に海の外まで伝わっているようだ。

最後に披露したのは「MY COLOR」。リズムに合わせて全員で腕を動かす美しい景色がロンドンの地にも広がった。約90分間、寸分も狂わぬ美麗なダンスを踊り続けた3人に、会場からやさしく温かな拍手が送られた。あ〜ちゃんが以前、「テクノロジーは身近で温かいものだって知ってほしい」と話していたことがある(※1)。このライブで感じたのは、まさに技術を正しく使うことで伝わる人間の温かさだったような気がする。それは国境を越えても変わらないのだ。
※1:https://natalie.mu/music/news/274561

























