ももいろクローバーZ 佐々木彩夏、“あーりん”であり続ける固い決意 自己プロデュースで確立したアイドルとしてのオリジナリティ
「佐々木彩夏は選手兼監督」――唯一無二のオリジナリティ
2016年9月19日には自身初のソロコンサート『AYAKA-NATION 2016 in 横浜アリーナ』を開催。ちなみに、このときに「あーりんはあーりん♡」が初披露されたが、90回以上「あーりん」を連呼する曲の強烈な印象は、今もなお脳裏にくっきりと刻まれている。そしてこの『AYAKA-NATION 2016 in 横浜アリーナ』が「演出家・佐々木彩夏」を花開かせた瞬間でもあった。
佐々木は公演後の2016年9月23日のブログで「セットリストはねあーりんの中では今年の初めくらいには完成しててほぼそのままやる事ができたの。衣装の早替えも…手話も…最初のキュートブロックも…バラードブロックもギターブロックもダンスブロックもアンコールのあーりんブロックも…そして、3Bjちゃんにお手伝いしてもらうのも…全部叶えてもらいました」と佐々木のアイデアをすべて盛り込み、具体化したと記している(※1)。特に、ももクロの「青春賦」(2015年)をソロカバーした際、手話を取り入れたことについては、母親の体験をもとにしたと明かしている。ここにも、佐々木のオリジナリティがライブ演出として表れたのだ。
思い返せば、2015年開催『佐々木彩夏演出 ももクロ親子祭り2015』では、親子の来場者も楽しめるようなライブ演出やグッズプロデュースなどを担当し、才能の片鱗を見せ始めていたように思う。それらの成果はやはり、佐々木彩夏がずっと「個人の見せ方」を磨き続け、独自性をもってソロ楽曲の世界観を作るなどしてきた賜物ではないだろうか。
グループのプロデューサー兼マネージャーである川上アキラも、佐々木について「ステージでどんな動きをすればお客さんへより強くアピールできるかとか、本当によく考えていると思います」(書籍『ももクロ改』)と彼女自身に備わる演出力からくるパフォーマンス力の高さを評価。「だから本当、選手兼監督みたいなイメージですよね」(同書)と佐々木の役割をはっきり公言している。
そうして、そのプロデュース能力の高さから、ももクロのライブでも演出面の中心を担うようになった。雑誌のインタビューで、佐々木は「スタッフさんたちも、なにかあったら『あーりんに聞こう』というのが結構、定着してきた部分がある」と話していたほど。そのうえで「人に言う以上は、自分もちゃんとパフォーマンスができていなくちゃダメだなって。それができてなかったら『お前なんかに言われても……』って思われちゃうでしょ?」と、さらに自分を成長させていきたいと、ストイックなコメントを残していた。
2011年に自分を全面に出してソロパフォーマンスをスタートさせた佐々木。「あーりん」というひとりのアイドルをどう見せるか。グループの一員でありながら、ソロとしてどのように自立させるか。それを考え抜いた結果が演出家としての開花にもつながり、グループに還元できるようになったとも言える。
5月21日には『AYAKA NATION 2023 in YOKOHAMA Arena ~FRIENDS~』が開かれるが、ここでもきっと「佐々木彩夏」の大きな進化を見ることができるだろう。
※1:https://ameblo.jp/sasaki-sd/entry-12202811797.html
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