ONE OK ROCK、RADWIMPS、BUMP OF CHICKEN……『18祭(フェス)』出演、若年層に支持され続けるバンドたち
2023年3月に放送されたのがBUMP OF CHICKENの『18祭』。結成27年、日本のロックシーンを代表するバンドだが、リスナーと共同制作を行うのは初である。しかし、音楽を通じて切実にコミュニケーションを願う彼らの姿勢を考えれば『18祭』への参加も納得だ。そしてBUMPも大勢の声を求めて、新たな名曲「窓の中から」を作り上げた。
「心を部屋だとして、そこにある窓を通して世界と繋がる」というイメージを藤原基央(Vo/Gt)はこの曲に込めた。〈痛くない事にした傷に 時々手を当てながら 一人で歌うよ〉という序盤を経て、徐々にコーラスの量やスケール感を増しながら、〈少し似た色の 知らない光〉が集まり、〈ほんの一瞬だけだろうと 今 重ねた声〉というクライマックスへと向かう、一人ひとりが声を出すことで意味を成す楽曲に仕上がっている。
BUMPは一人ひとりと強く繋がることを望む。だからこそ、一人ひとりの主体性が宿る超高難度なコーラスパートを1000人に任せたのだと思う。若者や子供といった括りではなく、1人の人間としてリスナーと対峙する。それこそがBUMP OF CHICKENの誠実さであり、若い世代から尊ばれる理由だろう。
振り返るとキャリアを重ねて美学や哲学が確立され、真っ直ぐにリスナーと向き合う姿勢があるバンドたちが『18祭』を担ってきたことがよく分かる。そしてバンド側もまた若い世代との共演を経てさらに瑞々しい活動に繋がっているようにも思える。変わらない彼らの姿勢に対する若年層からの支持は途絶えることがないはずだ。

























