日本のボーイズグループは世界に通用するのか? 13カ国17都市のステージを経験したXY P→★に聞く
日本のボーイズグループも世界で戦える
――『TGC』、『D.U.N.K. Showcase』とXYとして続けてステージを経験しました。どちらも他のグループも参加しているイベントでしたが、他のグループのステージを観てどう感じましたか?
P→★:自分達と年齢は近いのに、すごくクオリティが高いと思いました。それぞれがグループの色を出せていて、XYも早くその領域にならなきゃと感じましたね。BE:FIRSTのSOTA君はダンサー時代から友達で、RYUHEI君とかも僕を知ってくださっていて、話すことができたのも嬉しかったです。SOTA君は、1回同じダンスイベントで一緒に作品を作ったこともあったので、世間は狭いなと思いましたし、彼のようなダンサーがアーティストとして表で活動する場があることはすごく面白いですよね。s**t kingzさんとかもそうだと思うんですけど。ダンサーというと、どうしてもこれまでは裏方というかサポートというイメージがあって。もちろん、そういう仕事も素敵で、また別の楽しさがあるんですけど、ダンサーがメインのステージがあってもいいと思っているんです。これまではダンサーに注目してもらえる場は限られていましたが、ダンサーもアーティストとしてみんなに興味を持ってもらえるようになることは、すごく良いことだと思います。
――多くのグループがグローバルでの活動を目標に掲げていますが、実際に世界のステージに立ったP→★さんから見て、日本のボーイズグループは世界で戦えると思いますか?
P→★:戦えると思います。自分達も世界を目指しているので。戦えると思うというよりも、戦うぞという感覚なんですけど。やっぱり、世界が求めるレベルはかなり高くて。日本では想像もつかないようなものを作らないと、難しいこともあると思います。まだまだ努力が必要な部分はそれぞれあると思うのですが、それでも世界のステージに日本のボーイズグループが立つことはできると思うし、そう信じて僕たちも頑張らないといけないと思います。
――TEMPURA KIDZとして活動している中でも、海外で求められるレベルの高さを感じることはありましたか?
P→★:めちゃくちゃあります。ただパフォーマンスのクオリティが高いだけではなくて、なにか武器が必要なのかなとも思います。TEMPURA KIDZの場合は“KAWAIIカルチャー”というコンセプトが世界で受け入れられていましたが、そういう絶対的な武器みたいなものを、いくつか持っていないと太刀打ちできないと感じました。
――K-POPグループはアジアだけでなく欧米でもヒットしていたりと、海外進出が進んでいます。そういう状況で世界を目指すには自分だけの武器を持つことが大切だと。
P→★:やっぱり、アジア発のグループということでK-POPと比較されやすいと思うんですよね。比較されても負けないくらいのクオリティは大前提として、自分達の個性を確立することが大切だと思います。YOSHIKIさんの言うロックは自己表現という意味があると思うので、YOSHIKIさんに学びながら、自分達がやりたいことをどんどん表現していく場になったら良いなと思います。
XYメンバーが持つ憂いや儚い表現を観ると泣きそうになってしまう
――XYはメンバー編成から楽曲まで、ボーイズグループの中でも個性が際立つ存在だと思います。P→★さん自身はXYが持つ個性は何だと考えていますか?P→★:グループに対しては「破壊、大暴走」みたいなイメージがあって。それぞれ、色々なバックグラウンドがあって、ここまで簡単な道のりではなかったような人ばかりだからなのか、儚い表現をするメンバーがすごく多いなと思っていて、自分的にはそこが好きです。キラキラというよりは、闇の中で生まれる光みたいなイメージ。観ている人がハッピーな気持ちになるグループや楽曲があってももちろん良いと思うのですが、XYのメンバーが持つ憂いや儚い表現を観るとなんだか泣きそうになっちゃうんですよね。そういう感情を観ている人にも届けられるようなパフォーマンスがXYの持つ個性だと思っています。こんなに強い個性を持ったメンバーが13人もいる。しかも全員持っている強みが違うから、その強みを活かしていきたいです。
――13人それぞれ得意なことが全く違って、それでもドキュメンタリー映像を見ると気持ちはまとまっているように感じます。
P→★:13人が違う方向に見えるんですけど、根本的な部分は揃っていて。だから、この方向のままやっていけるんだなって思います。
――その核になるのはYOSHIKIさんの存在なんですかね。
P→★:絶対にそうです。YOSHIKIさんが心臓みたいな感じなので。その心臓のおかげで、みんな思うがままに呼吸をしている感じがします。
――では、海外のステージを経験した上で、今のグループに必要なものはなんだと思いますか?
P→★:英語ですね。どうしてもパフォーマンスだけじゃ伝わらない部分があって。言語を使って伝えたいという時が出てくると思うんですよ。SNSも、ライブのMCも、直接自分の言葉で伝えたいと思う瞬間は来ると思うので、英語の勉強は必要だと思います。TEMPURA KIDZで活動していた時は、できるだけその国の言葉でMCをするようにしていて。通訳を通した方が聞き取りやすいかもしれないけど、やっぱり自分の言葉で話した方がファンの皆さんは嬉しいし、想いが伝わることで僕たちも嬉しくなる。なので、XYとしても、英語を使って伝えていきたいなと思います。
――最後に、個人、グループの目標を教えてください。
P→★:個人としては、もともとモデルやDJをやらせていただいていたので、そこは変わらず続けていきたいです。XYの中では、ステージをプロデュースしたいです。振り付けや、音楽も作ってみたいですね。
――YOSHIKIさんは色々なものをプロデュースしていますし、参考になる部分も多そうです。
P→★:XYがテレビに出る時とかのカメラリハーサルとかも、毎回、(日本と)時差があるのに、確認してくださいます。リハ映像を見て、もっと照明をこうしてほしいということも指示していて。パフォーマンスだけじゃなくて、そういう細かいところにもこだわるんだとすごく勉強になりました。
そしてXYとしては、まず自分達を多くの人達に知ってもらうことが一番難しいと思うので、そこを叶えていきたいです。13人それぞれの強みがあるので、いろんなところから知られていくんだろうなと思います。そこで知ってもらった人たちにXYを好きになってもらえると嬉しいです。いつかXYというジャンルのカルチャーを作るぐらいの勢いで、やっていけたらいいなと思います。
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