ちゃんみな「私のテーマは人生を歌うこと」 新作『Naked』でルーツと向き合い、眼差しはグローバルへ
ちゃんみなが4thフルアルバム『Naked』をリリースした。彼女自身が新しく設立したレーベル「NO LABEL MUSIC」からの初リリースとなる本作では、歌詞は日韓英の3カ国語で書かれ、先鋭的なロックサウンドも大幅に取り入れられている。キャリアの新章へと向かう彼女の現在地が伝わる、大胆な挑戦作に仕上がっている。
昨年は「Don't go (feat. ASH ISLAND)」で韓国デビューを果たし、3月21日には自身最大規模のワンマンライブ『AREA OF DIAMOND』を横浜アリーナで開催した ちゃんみな。日本国内における強い存在感を示しつつ、コロナ禍を経てグローバルへと本格的な一歩を踏み出している彼女は、どのような意志のもと『Naked』の制作に向き合ったのか。一つのターニングポイントを迎えた ちゃんみなの現在地を語ってもらった。(編集部)
アーティストとしてのスタートを切った横アリ公演
ーー3月21日、横浜アリーナでのワンマン公演『AREA OF DIAMOND』は圧倒的なライブでした。
ちゃんみな:一度きりの公演だったので、その中にすべてを込めなきゃいけない、みたいなプレッシャーもありましたけど、そういうものも含めてすごく達成感がありました。初めての感覚だったかもしれないです。
ーー 2018年から始まった『THE PRINCESS PROJECT』とはまた違うところに移行した印象がありましたが、今回のライブはどんなものにしたいと?
ちゃんみな:私が自分の中で決めていたアーティストとしてのスタートラインが、武道館だったんですよ。『THE PRINCESS PROJECT』のファイナルで武道館に立って、そこが第一歩。それが終わって、今回は「神秘」や「誕生」というものがキーワードとしてあって。「洗礼」と言えばいいんですかね。私の人生の中では何章か目だと思いますけど、アーティストとしてはここがスタートなので。別に何か明確に「これを始める」ということじゃなくて、概念として始まるというイメージですね。
ーーSKY-HIやASH ISLAND、Awichなど多くのゲストが登場したのも新鮮でした。
ちゃんみな:『THE PRINCESS PROJECT』は、私の中ですごく個人的なものだったし、それを経てアーティストになれた、というところでやっと人を呼べると思ったんです。ずっと共演をお願いしたかったけど、自分的にはまだまだだと思っていたので。フィーチャリングで「未成年 feat. めっし」のめっしは何度か出てくれている特別な存在だけど、ちゃんとゲストとして呼んだのは本当に初めてでした。
ーー今後はいろいろな人との交流が見られそうですか。
ちゃんみな:私はやっぱり人見知りの恥ずかしがり屋なので、めっしを除くと、デビューしてから初めて作品に入ってもらったのがASH ISLAND(2022年9月リリースの「Don't go (feat. ASH ISLAND)」)なんです。フィーチャリングを入れない、というのは別にこだわりでもなんでもなく、「私の作品に来てもらうなんておこがましい!」という気持ちからで、その部分はこれからも変わらないかなって。
ーー「美人」のパフォーマンスにAwichを招いたのは?
ちゃんみな:実はこの曲をリリースしてすぐくらいのときに、「リミックスをやってほしい」という話をしていたんです。でも、それがいろいろなタイミングでできなくて、今回のタイミングで実現したという流れです。私は自分がリスペクトしていて、相手もリスペクトしてくれる人としか作品をやらない。Awichは本当に尊敬していて好きなアーティストのひとりですね。
ーーそうしてアーティストに声をかけていくうちに、人見知り感はなくなりつつある?
ちゃんみな:いや、全然ありますよ。全く直らないです(笑)。ただ、私は手紙を書くんですよね。なので、思いはちゃんと伝えられているんじゃないかなと思っています。
ーー素敵ですね。手紙は直筆で?
ちゃんみな:はい。私、みなさんが思うより話すのが苦手なんです。なので、なぜ一緒にやりたいのか、どういう経緯であなたを見つけたのか、ということを一回パソコンでまとめて、要約して書いています。