岩田剛典、新たな挑戦=ソロステージで届けた“体温” これまでの歩みと可能性が詰まった1stツアーを振り返る

岩田剛典、1stソロツアーを振り返る

 EXILE/三代目 J SOUL BROTHERSの岩田剛典が、4月19日、初のライブ映像作品『Takanori Iwata LIVE TOUR 2022 "THE CHOCOLATE BOX"』をBlu-ray & DVDでリリースした。今作には、全10都市11公演を廻った1stソロツアーの中から、2022年12月13日に開催した東京ガーデンシアター公演の模様を収録。三代目JSBのメンバーであるELLY(CrazyBoy)をゲストに迎えた最新曲「BREAK THE LAW feat. CrazyBoy」も披露された(4月7日より配信中)。「僕、何でも明け透けに喋っちゃうタイプなので(笑)」と、いたずらな笑みを浮かべる彼に、ライブの見どころや最新曲の制作秘話について、赤裸々に語ってもらった。(斉藤碧)【インタビュー最後にプレゼント情報あり】

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「いかに楽曲ごとのアイデアを出せるかが課題だった」

――昨年、初のソロツアー『Takanori Iwata LIVE TOUR 2022 "THE CHOCOLATE BOX"』が開催されましたが、10都市11公演を終えた今、どんな手応えを感じていますか?

岩田剛典(以下、岩田):グループでは、これまでにたくさんツアーをしてきましたけど、自分で作詞をして、ソロアーティストとして世の中に作品を発表して、それを人前で披露するという経験は今までなかったので、人としてすごく成長させていただけたツアーだったなと思いますね。中でも一番嬉しかったのは、やっぱりファンのみなさんの笑顔を見られたことかな。僕がステージに立てているのは、支えてくださっている方々のおかげですから、まずはみなさんを笑顔にできてよかったなと思っています。

――ツアー前にも、「ファンのみなさんのおかげで、“生かされている”と本気で思っているし、それに対する恩を返したい」(※1)と話していましたもんね。そういう意味で、大成功だったと。

岩田:はい。僕にとってソロアーティストとしてステージに立つことは、幼い頃からの夢ではなく、ダンサーやパフォーマーとして夢を追いかけてきた先に、新たに見つけた夢なので。賛否が分かれることを覚悟した上での挑戦でしたし、ここに至るまでも、いろいろな葛藤があったんです。だからこそ、約3年をかけて準備してきて、ようやくステージに立った時に、こんなに多くの人が僕と同じ気持ちで“ソロアーティスト 岩田剛典”を待ってくれていたという事実が、すごく自信に繋がって。お客さん一人ひとりの表情からも、心が通じ合っているのを感じられましたし、もっと頑張ろうと思いました。

――そんな記念すべきライブが映像作品としてリリースされましたが、パッケージ化するにあたり、特にこだわったことはなんでしょうか?

岩田:映像編集の段階でこだわったのは、MC部分ですね。ライブをBlu-ray & DVD用に編集する時って、基本的には余談・雑談をカットするじゃないですか。それを全部収録してるっていうのが、この作品の特徴だと思います。

――しかも観客の声出しがNGという状況で、「改めまして、小林直己です!」というボケを投入しているのが、すごいですよね。強心臓!

岩田:(笑)。実はアレ、毎公演やってた掴みのボケなんですよ。高田純次さんみたいなノリで、「どうも、ジャスティン・ビーバーです」とか言ってみたりして。映像を観てもらえばわかるように、大してウケてないんですけど(笑)。それはそれで「今日、全然ウケないなぁ~」って笑いに変えて本題に繋げるっていうのが、いつもの流れだったんです。堅苦しいテンションで入っちゃうと、素の自分が出せなくなると思ったから、フランクに入ろうと。

――なるほど、そういう狙いがあったんですね。

岩田:そうそう。とはいえ、映像作品としては、普通はカットされる部分なんですけど。僕のソロライブをまだ体験したことのない人にも、会場の雰囲気がちゃんと伝わるように、あえてこういう構成にしました。ツアーにいらっしゃった方はその時のことを思い出しながら、今回来られなかった方は、次回のライブに向けてイメージを膨らませながら観ていただけたらと思います。

Takanori Iwata LIVE TOUR 2022 “THE CHOCOLATE BOX” (Official Digest)

――ではここからは、気になる楽曲や演出をピックアップしながら、ライブの裏話を伺っていきます。まずは、“歌って踊る姿”を見せつけたオープニング曲、「Ready?」と「Can’t Get Enough」のお話から。激しく踊ることを考えると、ヘッドセットのほうが利便性が高い気がしますが、ハンドマイクで歌唱したのはなぜですか?

岩田:これは「マイクを持って踊りたかった」っていう、僕のこだわりですね。もちろん、両手が空いているほうが僕の得意なダンスに力を入れられるし、できることの選択肢も増えるんでしょうけど。12年間、パフォーマー 岩田剛典のステージしかご覧になったことがない方々に対して、“マイクを持ってる岩田剛典”を印象づけたかったんです。そのために慣れないハンドマイクが手に馴染むまで、何度も練習を重ねて。MVのダンスシーンとも違う形で“歌って踊る姿”をお届けしました。

――その一方で、「Ready?」と「Can’t Get Enough」にはダンスパートがあって。パフォーマーとしてのルーツを大事にしているのも印象的でした。

岩田:ルーツを大事にしたと言うと聞こえがいいんですけど(笑)、本音を言うと、今回は限られた曲数の中でツアーをやらせていただいたので、曲をサラッと披露するだけではライブが成立しないという問題があったんですよね。いかに楽曲ごとの演出を膨らませるか、どれだけアイデアを出せるか、というのが今回の課題だったんです。なので、どの楽曲も演出にすごくこだわっていて。「Ready?」と「Can’t Get Enough」にもボリューミーなダンスパートを作り、「この2曲で一気に惹き込むぞ!」という意気込みで踊っていました。

――続く「Deep Dive」「Monday」のラブソングセクションでは、テーブルやベッド、トルソーといった小道具を駆使したセクシーな演出が、観客を翻弄していましたね。

岩田:「Monday」に関しては、楽曲を作っている時からパフォーマンスの雰囲気が見えていたんですよね。要は、女性を演出の軸にしてライブを作っていきたいと思っていたんです。だから、女性に見立てたトルソーとの絡みや、ベッドに横たわるような演出を取り入れて。カメラワークにもこだわりながらパフォーマンスしました。

――岩田さんの床ドンを体験できるカメラワークは、今回初めて映像を観る方も大興奮だと思います。ただ、個人的には、ダンサーさんたちが人力でベッドを押しているシーンも気になりました。

岩田:(笑)。本当はね、もっといろいろなことをやりたかったんですよ。普段グループでやっているような規模の演出や舞台機構(廻り舞台、迫り、移動床などの演出効果を行う機器)も、いずれはやりたいと思ってるので。でも、今回の環境の中でのベストなアイデアが“人力”だったから、ベッドも自分たちで動かすし、女性ダンサーの代わりにトルソーとラブシーンを演じました(笑)。

――むしろ、その手作り感がよかったです。一緒にライブを作っている感じがあって。

岩田:そう受け取ってもらえると嬉しいですね。やってる側としても、あまりシリアスに捉えられると恥ずかしいので、裏側にはこんな工夫もあったんだよ、ということで(笑)。あえての手作り感を楽しんでもらえたらいいなと思います。

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