『アイドルマスター SideM』、キャラクターの特性を活かした魅力的な楽曲群 サイスタサービス終了で改めて集まる注目
ソーシャルゲームアプリ『アイドルマスター SideM GROWING STARS』(サイスタ)のサービスが7月31日13時59分に終了することが発表された。4月より縮小運営に入り、5月よりイベントやストーリーなどの基本的な更新を終了していくという。『アイドルマスター SideM』は元々女性アイドル育成ゲームとして始まった『アイドルマスター』の男性アイドルバージョンで、2014年にアプリサービスが始まったシリーズだ。多くのファンを獲得し人気のシリーズではあったが、『サイスタ』のアプリが終了することによって、ゲームアプリとしては幕を閉じることとなる。ユーザーに惜しまれての終了なので残念ではあるが、「アイドルマスター SideM」の全てがなくなるわけではない。今後も新曲の制作や、3Dモデルを活用したライブの開催も予定されている。10月28日にはライブイベント『THE IDOLM@STER SideM 8th STAGE』が開催されることが決まっており、近日中に詳細が発表される。
ゲームやアニメなどさまざまなメディア展開をしている『アイドルマスター』シリーズだが、どのコンテンツの音楽にも力が入っているように感じる。『SideM』も他のシリーズと同様に音楽のクオリティが高いことに加えて、他のシリーズとは少し違う独創的なコンセプトでユニットが組まれていることが面白い部分だ。『SideM』の登場人物は、劇中のアイドル事務所・315プロダクションに所属する前に様々な経験を得て、その結果としてアイドル活動をしている場合が多い。例えば天ヶ瀬冬馬と御手洗翔太と伊集院北斗の3人によるユニット・Jupiterは、ライバル事務所「961プロ」にかつて所属していたメンバーで構成されている。そういった過去を活かして「Inner Dignity」ではクールなサウンドを乗りこなすように歌い、台詞のパートも貫禄を感じる一曲になっている。かと思えば「Before long, DELIGHT」はキラキラしたアイドルの空気を纏った楽曲に仕上げている。彼らは他のシリーズでも登場していたキャラクターではあるが『SideM』では特に存在感が際立っているのではないだろうか。
他にも元音楽家によって結成されたAltessimoや、高校の軽音楽部員によるHigh×Jokerなど音楽と関わりが深いユニットも存在している。それらのユニットは特に音楽的な部分で個性が強い。Altessimoは元作曲家でピアノが特技の 都築圭と元バイオリニスト・神楽麗によるユニットで、ピアノとストリングスの音が印象的な美しく壮大な楽曲が多い。例えば、「Sign of Hope」ではその個性を遺憾なく発揮している。High×Jokerは軽音楽部員ということで「JOYFUL HEART MAKER」や「Smiles In Wonderland!」など疾走感あるバンドサウンドの楽曲が目立つ。このようにメンバーのキャリアや経験を音楽にしっかり反映させているのだ。