SPRINGMANが新たな仲間に SAKANAMON、マカロニえんぴつ、ヤユヨ、WON集結のレーベルイベント『TALTOナイト 2023』

 murffin discs内のロックレーベル・TALTOによるイベント『TALTOナイト 2023』が、2023年3月3日Zepp Haneda(TOKYO)にて開催された。

 出演者はレーベル所属アーティストのSAKANAMON、マカロニえんぴつ、ヤユヨ、WON、SPRINGMANの5組。平日の午後6時、出演アーティストのグッズを身に着けた人たちで会場は埋めつくされた。

TALTOナイト ライブ写真(SPRINGMAN)
SPRINGMAN

 定刻を迎え、オープニングアクトとして登場したのは、「murffin AUDITION 2021-2022」でグランプリを受賞したSPRINGMAN。バンドは荒川大輔(Gt/Vo)を固定メンバーとし、ライブごとにサポートメンバーを入れて活動している。この日はベース、キーボード、ドラムを迎えた4人体制だ。昨年10月にmurffin Lab.から配信リリースした「さよなら北千住」を1曲目に披露すると、骨太なサウンドと熱いボーカルが会場に響きわたる。Zepp Hanedaでのライブは初とのことだったが、そんな風には思えない堂々としたパフォーマンスが印象的だった。

 ライブ内ではSPRINGMANのTALTO所属と3カ月連続リリースが発表され、第1弾となる楽曲「カポック」も披露された。ラストの「still writing…」でも感じたが、SPRINGMANの楽曲はどれもどこか懐かしい響きがあり、聴いていて心地がいい。ますます飛躍するであろう彼から、今後も目が離せない。

 2番手は女性シンガー・WON。2021年にメジャーデビューを果たし、『家庭教師のトライ』のCMや『ザ・ノンフィクション』のテーマ曲歌唱でも話題を集めてきた彼女だが、素性はまだ謎のベールに包まれている。

TALTOナイト ライブ写真(WON)
WON

 そんなWONにとって、この日は観客を迎えた形での初ライブとなった。会場が暗転すると、ステージに張られた紗幕にWONのシルエットが浮かび上がる。「ヘイトキラー」「ギャンラブ」「裏目シアター」の前半3曲は、映像を駆使したステージ。パワフルなWONの歌声にのせて、MVで使用されたアニメーションが目の前いっぱいに広がる。曲に合わせてめまぐるしく変わっていく映像は迫力満載だ。

 対して、後半2曲は映像演出を控えたシンプルなステージ。HOWL BE QUIETの竹縄航太をサポートに迎え、やさしいギターの音色にのせて「咲かない」をしっとりと歌い上げる。

 「現地初ライブは想像の100億倍くらいあたたかくて、もっとライブがやりたくなりました」。そう語ったWONがラストに披露したのは、SAKANAMON・藤森元生(Vo/Gt)による提供曲「日記」だ。細かい表情が見えないからこそ、聴き手はその場で奏でられる音により注目する。感情のこもったWONの歌声は真っ直ぐに心に響き、彼女がつくりだす世界観に引き込まれた。約20分間のステージだったが、そこにはWONの多彩な魅力が詰まっていた。

 3番手は大阪発・4人組ガールズバンドのヤユヨ。 「あなたの心を、愛をつかまえにきました!」。昨年12月にリリースされた「愛をつかまえて」を1曲目に披露するとフロアの手が一気に挙がった。チャーミングなリコ(Vo/Gt)の歌声、軽やかに奏でられるぺっぺ(Gt/Cho)のギター。ピンク色の照明も相まって、まるでヤユヨが一足早い春を連れて来たかのようだ。

TALTOナイト ライブ写真(ヤユヨ)
ヤユヨ

 ただし、ヤユヨはただの“可愛いガールズバンド”というわけではない。はな(Ba/Cho)のうねるようなベースが牽引する「POOL」は、浮遊感のあるサウンドでどこか妖艶な雰囲気も感じられる。すーちゃん(Dr/Cho)が刻むリズムを合図に始まった「あばよ、」は、4人の力強い演奏が会場を包んでいた。曲によってさまざまな表情を見せてくれるのも、ヤユヨの魅力のひとつだろう。

 ヤユヨがTALTOに所属したのは2020年のこと。MCではWONやSPRINGMANといった後輩が入ってきたことに触れ、「お姉ちゃんになったヤユヨも見てほしいけど、初心も忘れたくないのでこの曲も持っていきました!」とライブ定番曲「さよなら前夜」をプレイ。ラストはアップテンポなナンバー「futtou!!!!」で文字通りフロアを熱く沸かせた。

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