BLUE ENCOUNT、辻村勇太の渡米で迎える大きな転換期 観客とともに作り出した6年ぶり武道館ワンマン
ストリングス隊を率いてアレンジされた「Z.E.R.O.」「虹」、ライブ定番曲である「もっと光を」などでフロアを沸かせた後、本編最後のセクションでは「DOOR」が披露された。本公演3日前にリリースされたばかりのミニアルバム『Journey through the new door』の収録曲で、演奏前に田邊は「何年経っても俺ら4人は完璧な人間になれない」と語った。
「でも、今日ライブやって思ったのは、完璧じゃなくてよかったなって。完璧じゃないから、スタッフたちに出会えて、今ここにいて、あなたに出会えたんだと思います。完璧にならなくていい。ただ生きてさえいれば、俺がこの3人と出会えたみたいに、この4人であなたに出会えたみたいに、あなたも大事なものに出会えると思うよ」
「DOOR」のサビで〈足りないものは次の扉の前にあるから〉と歌っているように、ブルエンは前に進むことを恐れてはいない。むしろ進んでいく中で、自分にとって大切なものに出会えると信じている。新しいステージに行くことは怖くはない。アルバムで聴いた時はバンドの現況を映し出した楽曲のように思えたが、この日は未来へ歩む私たちへ向けたもののように聴こえた。
来月に辻村はアメリカへ渡り、バンドは新たなフェーズに移ると言える。ただ、この日のライブを見て、何もかもが大きく変わるわけではないのだと感じた。節目の日であっても、彼らのライブには目の前の“あなた”に一番に向き合ってくれる温かさがあった。これからも4人でBLUE ENCOUNTであることは変わらないし、私たちが迷ったり不安になったりした時に、彼らはきっと寄り添ってくれることだろう。バックドロップに刻まれた「THIS PLACE IS YOURS」のフレーズの通り、たとえ新しい扉を開けたとしても、その先で彼らはいつでも居場所を作って待っていてくれるはずだ。
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