プロダンスリーグ『D.LEAGUE 22-23』ROUND.5 avex ROYALBRATSが首位奪取&“個の魅力”が際立つゲームに
プロダンスリーグ『第一生命 D.LEAGUE 22-23』ROUND.5が2022年12月28日、東京ガーデンシアターで開催された。勝利を収めたのはKOSÉ 8ROCKS、SEGA SAMMY LUX、KADOKAWA DREAMS、LIFULL ALT-RHYTHM、FULLCAST RAISERZ、avex ROYALBRATS。総合ランキングはavex ROYALBRATSが2連続SWEEP勝利で首位を奪取した。
世界でも類を見ない本リーグは2021年、コロナ禍の真っただ中で開幕。運営はルールやジャッジなき道を模索し、Dリーガーたちは2週間に1試合という過酷なスケジュールを戦い抜き、熱い2シーズンは大いに盛り上がった。昨シーズンはレギュラーシーズンをSEGA SAMMY LUX、CHAMPIONSHIPをKOSÉ 8ROCKSが制したが、念願となるフルキャパシティの観客とバイブスを共有する3季目に注目だ。
参加チームは、昨年に引き続きavex ROYALBRATS、KADOKAWA DREAMS、KOSÉ 8ROCKS、CyberAgent Legit、SEGA SAMMY LUX、SEPTENI RAPTURES、FULLCAST RAISERZ、Benefit one MONOLIZ、USEN-NEXT I’moon、dip BATTLES、LIFULL ALT-RHYTHMに、新チーム・Valuence INFINITIESを加えた計12団体となる。
対戦方法は過去2年のコンペティション方式からリーグ戦方式へ。レギュラーシーズンは2チームずつの総当たり戦となり、毎ラウンドの戦略も変わってくるはずだ。そこで勝ち点における上位6チームがCHAMPIONSHIPへ進出。
ROUND.4は、初のブレイキン対決など見どころ満載のラウンドとなった。総合ランキングは昨シーズンまでの様相とは異なり、CyberAgent Legitが唯一の4連勝で王座をキープ。だが、まだまだ先の読めないデッドヒート、今年最後の試合の行方はいかに。
今回の審査員はKoji、HideboH、SHINICHI、KAORIalive、川本アレクサンダーの5名。ここにオーディエンス枠を加えた6票が勝負の行方を握る。さらにBATTLE MCとしてSWAY(DOBERMAN INFINITY)もマイクでラウンドを盛り上げる。
最初のカードは、USEN-NEXT I’moon(青)vs KOSÉ 8ROCKS(赤)。先行したUSEN-NEXTは「大掃除」をテーマに可愛さ全開、早替えも華麗に決める。反対に男性だけで挑んだKOSÉも同じく早替えあり、さらに本節から導入された照明リクエストを効果的に使い、硬派なブレイキンを見せた。
結果は5-1(オーディエンス:赤/Koji:赤/HideboH:青/SHINICHI:赤/KAORI:赤/川本:赤)でKOSÉの勝利。
この喜びを2GOO(KOSÉ 8ROCKS)は「このショウケースはCHAMPIONSHIPで出したかったのですが、成績がよくなかったのでここで出しました。『すごいからカッコいい』というよりも『カッコいいからすごい』ことを見せたかったんです」と語った。
続いては、唯一4連勝中のCyberAgent Legit(青)と、それを追いかけるSEGA SAMMY LUX(赤)の先頭集団の攻防戦。前回のコミカルな内容とは一転、ジャングルを表現するかのようにミステリアスな“黒Legit”で挑むCyberAgent。対するSEGA SAMMYは全身銀のミラーボール風の衣装で自分たちの世界観を展開した。
注目の一戦は1-5(オーディエンス:青/Koji:赤/HideboH:赤/SHINICHI:赤/KAORI:赤/川本:赤)でSEGA SAMMYに軍配が上がる。
勝負強さを見せたSEGA SAMMYのKENTAROは「首位Legitとの対決ということでCHAMPIONSHIPばりのショウケースを持ってきました。今年最後なので、ハッピーかつ豪華なダンスで感動していただけるように準備しました。今後とも応援をよろしくお願いします」とコメント。
3戦目は、互いにヒップホップを得意とし、さらに川崎を拠点に活動するチームのValuence INFINITIES(青)とKADOKAWA DREAMS(赤)によるカード。未だ勝ち点のないValuenceは、初のヒップホップとブレイキンをミックスした作品で勝負。バウンス感のある洒落たビート上で、ソロとユニゾンの両方で見せ場を作っていく。一方のKADOKAWAは、より現代的なスタイルのショウケース。黄色のグローブによるフィンガータットで盛り上がりを作った点もユニークだった。
判定の結果は1-5(オーディエンス:赤/Koji:赤/HideboH:赤/SHINICHI:青/KAORI:赤/川本:赤)で、KADOKAWAが勝利を手にする。
「ケガした脚ももう一度くじいてもよいというくらい出し切って、やっと勝てて超嬉しいです」と、並々ならぬ想いを語るのはHINATA.M。さらに「ファンや、ここに立てていないチームメンバーの分も勝とうと思って臨みました。一緒に戦ったValuenceには昔から知っているNAOKIもいて、一緒に戦えて光栄でした」とファンや対戦相手へのリスペクトも忘れない。
そして、こちらも勝ちが得られていないSEPTENI RAPTURES(青)は、 今季好調のLIFULL ALT-RHYTHM(赤)と激突。「多様性」を16の言葉で表現してショウケースに落とし込んでいった。一方のLIFULLは、SPダンサーに加賀谷一肇、刈谷円香、皆川まゆむの3人を加え、机を効果的に使いつつ、最も得意とするコンテンポラリーなショウケースで迎撃。
異なる作品性のぶつかり合いは2-4(オーディエンス:青/Koji:青/HideboH:赤/SHINICHI:赤/KAORI:赤/川本:赤)でLIFULLが制する。
健闘をたたえ合う両チーム。そして「2022年を勝利で飾らせていただけたのがありがたい。いい年越しができそうです」と勝利の喜びを語るLIFULLの森井淳は、さらに「無理なスケジュールで3人のSPダンサーが参加してくれました。今回は『D.LEAGUE』に合わせた形でコンテンポラリーをしようと思ったんです。ジャンルではなく『ダンスっていいよね』ということも伝えたかった」とも話した。