プロダンスリーグ『D.LEAGUE 22-23』ROUND.3 CyberAgent Legitが直球スタイルで首位キープ&SPダンサー起用も鍵に

『D.LEAGUE 22-23』ROUND.3レポ

 プロダンスリーグ『D.LEAGUE』の新たなシーズンとなる『第一生命 D.LEAGUE 22-23』 ROUND.3が11月2日に東京ガーデンシアターで開催された。このなかでavex ROYALBRATS、Benefit one MONOLIZ、LIFULL ALT-RHYTHM、KADOKAWA DREAMS、CyberAgent Legitが勝利を収め、CyberAgentが首位を守った。

 世界でも類を見ない本リーグは2021年、コロナ禍の真っただ中で発足。運営はルールやジャッジなき道を模索し、Dリーガーたちは2週間に1試合という過酷なスケジュールを戦い抜き、熱い2シーズンは大いに盛り上がった。昨シーズンはレギュラーシーズンをSEGA SAMMY LUX、CHAMPIONSHIPをKOSÉ 8ROCKSが制したが、念願となるフルキャパシティの観客とバイブスを共有する3季目はどのように展開していくのだろうか。

 参加チームは、昨年に引き続きavex ROYALBRATS、KADOKAWA DREAMS、KOSÉ 8ROCKS、CyberAgent Legit、SEGA SAMMY LUX、SEPTENI RAPTURES、FULLCAST RAISERZ、Benefit one MONOLIZ、USEN-NEXT I'moon、dip BATTLESとLIFULL ALT-RHYTHMに、新チーム・Valuence INFINITIESを加えた計12団体となる。

 対戦方法は過去2年のコンペティション方式からリーグ戦方式へ変更され、レギュラーシーズン1ラウンドは2チームずつの総当たり戦へ。各チームとの対戦はシーズンに1度きり。毎ラウンドの戦略も変わってくるはずだ。そして勝ち点で上位6チームが、CHAMPIONSHIPへ進出となる。

 審査員はPEET、SHINICHI、ERi FeNeSiS、Yu-mah、HideboHの5名。これにオーディエンス枠を加えた6票で勝利が決定する。さらにBATTLE MCとしてSWAY(DOBERMAN INFINITY)もラウンドを盛り上げる。

 第3節はFULLCAST RAISERZ(青)vs CyberAgent Legit(赤)の対決で幕開け。FULLCASTは相手が第一戦で披露した技のオマージュを織り交ぜた、コミカルなショウケースで挑む。対するCyberAgentは前2戦の作風を折衷しつつ、直球のダンスを見せた。

 接戦と思われた本試合は2-4でCyberAgent Legitに軍配(オーディエンス:赤/HideboH:赤/PEET:青/SHINICHI:赤/ERi:赤/Yu-mah:青)。

 開幕3連勝を飾った喜びをメンバーのenaは「まだ実感がありません。私たちが元々やってきた、ストリートダンスのTHEオールドスクールを披露できたこと、FULLCASTと戦って勝てたことは、これからの自信につながると思います。私たちの勢いについてきてください」と語った。

 第2試合はSEGA SAMMY LUX(青) vs USEN-NEXT I'moon(赤)というカード。緑色のセットアップで登場したSEGA SAMMYは作り込んだ世界感ではなく、リラックスした作品を見せた。それに対し、紫のロングコートを着こなしたUSEN-NEXTはガールズクラッシュの要素もあるクールな内容。

 結果は3-3のドロー(オーディエンス:赤/HideboH:赤/PEET:青/SHINICHI:赤/ERi:青/Yu-mah:青)。SEGA SAMMYの連勝を止めたという意味では、USEN-NEXTにとって価値ある引き分けだったとも言えるだろう。

 続いては、前試合で鮮烈な印象を残したdip BATTLES(青)と、まだ勝ち星のないKADOKAWA DREAMS(赤)の対決。dipはSPダンサーとしてPOG、ICHIを召喚し、ファンキーに王道なLOCKINスタイルで攻める。そこにKADOKAWAは「最新型ヒップホップ」を掲げ、荒々しく見えつつ緻密な陣形を用いたショウケースを提示した。

 ジャッジは0-6のSWEEPで、KADOKAWAが鮮やかに念願の1勝目をゲット(オーディエンス:赤/HideboH:赤/PEET:青/SHINICHI:赤/ERi:青/Yu-mah:青)。

 メンバーのITTAも「本当に嬉しいです。試合に向けて色々考えて、みんなにワガママを言って助けてもらって、キツいなか技もいっぱいやってもらって。オーディエンス票ももらえて、最高の日にできたと思っています。次回からも勝ち上がっていくので、応援よろしくお願いします」と呼びかけて、感慨深げな様子だった。

 いまだ得ぬ一勝がほしいのはValuence INFINITIES(青)も同様。これを迎え撃つのはBenefit one MONOLIZ(赤)である。

 Valuenceはヒップホップの要素をブレイキンに応用しつつ、渋さを感じさせた内容。そこにディレクター・HAL HIRATAをSPダンサーに迎えたBenefit oneがヒールで仁王立ち。エジプトを表現した華やかなダンスで文句無なしの1-5(オーディエンス:赤/HideboH:赤/PEET:赤/SHINICHI:青/ERi:赤/Yu-mah:赤)で勝利を得た。

 試合後、リーダーのKenは「HALさんが出ることは急きょ決まりました。1年半ぶりに共演できて幸せですし、勝利できて嬉しいです。次に向かうバトンをHALさんがくださったと思っているので、しっかり受け取って勝利に繋げていきたい」とコメント。

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