『アイドルマスター SideM』はジャニーズファン必聴の名曲揃い? リアルアイドルとも共振する楽曲の魅力

『アイドルマスター SideM』音楽の魅力

 人気マルチメディアコンテンツ『アイドルマスター SideM』の楽曲約450曲が12月2日よりサブスクリプションで解禁になった。どの曲もポップスとしてのクオリティが非常に高く、従来のいわゆるキャラクターソングとは異なり、リアルのアイドルとの垣根がなくなってきている印象。それは、リアルでアイドルの楽曲を手がけているクリエイターが、多く関わっていることに起因している。中でも、男性アイドルの代表格であるジャニーズ事務所系のアイドルと関わりのあるクリエイターが目立つ。450曲という膨大な楽曲群から何を聴くのか? 本稿を一つの指針にしてほしい。

 『アイドルマスター SideM』は、『アイドルマスター』シリーズとしては初の男性アイドルをプロデュースするゲームとして2014年に誕生。それまでの『アイマス』とは異なり、プロダクションの中の一人のアイドルではなく、最初からユニットとして打ち出されていたことも『SideM』の新しさだった。ゲームのほか、漫画やアニメなどマルチに展開し、今年6月には舞台『ドラマチックライブステージ「アイドルマスター SideM」』を公演。来年3月11、12日には東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ メインアリーナにて、声優39名が出演する朗読劇が開催される。キャストがステージで実際に楽曲を歌うリアルライブは、2015年から開催されており、12月3、4日には神奈川・横浜アリーナにて、7周年を記念した『THE IDOLM@STER SideM 7th STAGE 〜GROW & GLOW〜 SUNLIGHT SIGN@L』が開催された。

 『SideM』には49人、16ユニットが存在。楽曲は各ユニットだけでなく、ソロ曲、ユニットの枠を越えたメンバーが集った楽曲などを合わせ、配信楽曲は約450曲に及ぶ。ユニットのコンセプトや人数、キャッチーかつポップな楽曲の数々で、当初からジャニーズ事務所所属アイドルとの偶然の一致が、双方のファンの間で話題となっている。『アイドルマスター SideM』の曲を聴きながら、頭の中ではジャニーズアイドルが歌って踊る様子を妄想するファンも多くいるようだ。実際に『アイドルマスター SideM』の楽曲には、ジャニーズアイドルの楽曲を手がけている作編曲家が多く携わっている。

 『アイドルマスター SideM』を代表する一組、DRAMATIC STARSが歌う90年代調のシンセポップ「DRAMATIC NONFICTION」(作曲)や、元警官、元消防士、元自衛官による異色の3人組ユニット・FRAMEが歌う跳ねたリズムが特徴の「MISSION is ピースフル!」(作曲・編曲)などを手がけるのは、磯崎健史。切ないサビメロが印象的な嵐の「Lai-Lai-Lai」(作曲)や、関ジャニ∞の「∞レンジャー」(作曲)のほか、Kis-My-Ft2、KinKi Kids、Sexy Zone、タッキー&翼、Hey! Say! JUMPなどを手がけている。

 「DRAMATIC NONFICTION」の編曲は、『滝沢歌舞伎』や『Johnnys' Summer Paradise 2016』などジャニーズの舞台音楽に携わるKon-Kが務め、その手腕で他事務所からの移籍組という設定のJupiterが歌う極上バラードナンバー「Planet scape」の作曲・編曲も行っている。

 鳴り響くエレキギターがと力強いサビメロが格好良いDRAMATIC STARSの新曲「Change to Chance」にて作曲・編曲を担当する南田健吾は、ジャニーズでは関ジャニ∞の「マイホーム」(作曲)のほか、KAT-TUN 上田竜也ソロ、Hey! Say! JUMPなども手がける。その南田と共に、元教師が集まった3人組・S.E.Mが歌うスピード感あふれるEDMナンバー「∞ Possibilities」で共作・編曲を手がけているオオヤギヒロオもまたジャニーズアイドルと縁が深く、嵐の「とまどいながら」(作詞・作曲・編曲)をはじめ、KinKi Kids、Hey! Say! JUMP、TOKIO、V6などの楽曲に関わっている。

 また、FRAMEの楽曲で、力強さと爽快さ溢れるサビメロが印象的な「勇敢なるキミへ」(作曲・編曲)をはじめ、元格闘家と元ラーメン屋店主による3人組・THE 虎牙道の疾走感溢れるロックチューン「情熱…FIGHTER」(作曲・編曲)、元ヤンキー2人組ユニット・神速一魂のスリリングなロックナンバー「ROUTE77」(作曲・編曲)や「タソガレドキ、Bluesy」(作曲・編曲)、神速一魂のメンバー・紅井朱雀のソロ曲で50’sロックンロールの「漢一貫ロックン・ロール」(作曲・編曲)など、『アイドルマスター SideM』で数多くの楽曲を手がけている増田武史は、SMAPの「Dandy Darlin'」(作曲・編曲)や滝沢秀明の「シャ・ラ・ラ」(作曲)のほか、NEWS、A.B.C-Z、近藤真彦など、ジャニーズ楽曲を代表する作曲家の一人でもある。

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