MY FIRST STORY、マキシマム ザ ホルモンと繰り広げた熱い対バン 「恋のメガラバ」での共演も実現
MY FIRST STORY（以下、マイファス）の対バン企画『Giant Killing』。これまでTHE ORAL CIGARETTESやVaundyを招いて行われた人気イベントだ。開催3回目となる今回、マイファスが対バン相手に選んだのは、大先輩であるマキシマム ザ ホルモン。フェスなどで同じ日に出演することはあれど、ツーマンが実現するのは今回が初だという。『Giant Killing』史上最大規模となる横浜アリーナで、両バンドが真っ向から向かい合う熱い対バンが繰り広げられた。
開演時刻を過ぎ、マキシマム ザ ホルモン（以下、ホルモン）が先攻としてステージに姿を現した。メンバーがそれぞれの位置につくやいなや、轟音が横アリの広い会場に鳴り響く。「F」の演奏が始まると、オーディエンスも待ってましたと言わんばかりにヘドバンをしたり手を挙げたりと、ホルモンのヘビィかつアグレッシブなサウンドに応えていく。スクリーンに映された歌詞や食べ物のアニメーションも面白い「maximum the hormone II ～これからの麺カタコッテリの話をしよう～」や鉄板のキラーチューン「恋のメガラバ」、骨太のベースが響き渡る「便所サンダルダンス」などを目まぐるしく展開。
中盤のMCでは、ダイスケはん（キャーキャーうるさい方）が「ユーキャン新語・流行語大賞」ならぬ「ディーハン新語・流行語大賞」が「またマイファスおるやん。」であることを発表し、笑いが起こる場面も（この1年、ホルモンとマイファスが同じイベントやフェスに出演することが多々あり、発表用に自作画像まで用意していたことも記しておきたい）。その後も怒涛に繰り広げられる歌詞と重厚なサウンドでリスナーを沸かし、最後は恋のおまじないの言葉を「昌子のいうことは絶対！」にするというこの日限りのスペシャルバージョンアレンジにした「恋のスペルマ」で締めた。
ホルモンのこってりしたライブはかなり濃厚な時間だったが、これはまだ前半戦が終わったばかりに過ぎない。転換を経て、主催のマイファスがステージに登場した。Hiro（Vo）が拳を高く掲げてスタートの合図を出すと、ライブでは定番のナンバー「不可逆リプレイス」で一気にオーディエンスを熱くさせる。続く「ALONE」「“Boom”」では時にオーディエンスの頭を振らせ、時にセクシーな歌声で心酔させていった。
MCでは、Hiroが「ホルモンのリハーサルを見ながらひとりで頭を振ってたんだけど、リハはワンコーラスで終わっちゃうから“全部やって！”と思っていた」と話す。ホルモンへの多大なる愛を語る姿は純粋な一人の腹ペコ（ホルモンのファンの呼称）の顔をしていたが、対バン企画だということも忘れてはいない。バンドマンの顔に戻ると、「正々堂々真っ向から勝負していきたいと思います、死ぬ気でついてこいよ！」と宣戦布告。「MONSTER」「猿真似ドロップアウト」「ACCIDENT」をノンストップで畳み掛けていく。ソリッドなサウンドやサイケデリックな照明、客席ギリギリまで移動するパフォーマンスも取り入れながら、敬愛する先輩に臆することなく横アリのステージを自分たちのものにしていった。
