乃木坂46、3・4期生のみの少人数アンダーが臨む新章の幕開け 新センター中村麗乃らメンバーの言葉に滲む覚悟

 3期生はセンターの中村を先頭に、座長経験のある佐藤楓、伊藤理々杏、向井葉月、吉田綾乃クリスティーの5人に、4期生は北川悠理、黒見明香、佐藤璃果、松尾美佑、矢久保美緒の5人の計10人体制。歴代のアンダーと比べても少人数制のフォーメーションであることからか、ライブは5都市9公演の全国Zeppツアーとなる。中村が言及しているように、ファンとメンバーの距離の近い、パフォーマンスがダイレクトに伝わるライブになることだろう(11月24日中村麗乃『のぎおび』(SHOWROOM)より)。

 開催にあたって、明確に示されているのは2014年から始まったアンダーライブの歴史を3期生・4期生が継承する節目の公演になるということ。それは過去のアンダーライブを網羅した特設サイトに加えて、歴代のアンダーライブを映像でメンバーと振り返っていく特別配信からも明らかだ。

 YouTubeチャンネルでの生配信という、アンダーとしてはこれまでになかった異例の形で発表された今回のセンターとフォーメーション。先輩メンバーの懐かしいライブ映像に嬉々とする10人だったが、年代が進んでいくにつれてそのパフォーマンスに息を呑む。憧れの対象として観ていたあの頃とは違い、今自分たちがこの立場にいるーーならなければいけないことを全員が否応なしに実感していたからだ。

 「私たちしかいないからさ、守んなきゃいけないじゃん」と堪えきれずに涙を流す中村。メンバーの胸中にはきっとそれぞれにしか分からない思いと涙の意味が詰まっているが、一緒なのはアンダーライブへの熱い気持ちは誰にも負けないということ。特に筆者の胸に刺さったのは、矢久保の「途絶えさせない」「引っ張っていく」という覚悟の込もった言葉だった。先述した『のぎおび』で、中村はリハーサルの時点で矢久保のことがもっと好きになったと彼女に刺激を受けていることを明かしているが、アンダーとしての誇りは確実に継承されていることが分かる。

 次の世代へと歴史を繋げるためーーアンダーライブの新章がいよいよ幕を開ける。

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