マキシマム ザ ホルモン、“一部サブスク解禁”でバイラル好調 抒情性&シャウトの殴打でメリハリを存分に発揮

参照:https://charts.spotify.com/charts/view/viral-jp-daily/2022-10-26

 Spotifyの「Daily Viral Songs(Japan)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top Songs」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感・共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたランキング。同チャートの10月26日付のTOP10は以下の通り。

1位:Bar Yahman「Yahman Hard Bass (feat. Blacky Taiki & 崖の上のオニョ)」
2位:MFS「BOW」
3位:8LOOM「Come Again」
4位:Rosa Walton & Hallie Coggins「I Really Want to Stay at Your House」
5位:マキシマム ザ ホルモン「KAMIGAMI-神噛-」
6位:JO1「SuperCali」
7位:SOCKS & DJ RYOW「Osanpo」
8位:MASH「僕がいた」
9位:なとり「Overdose」
10位:RAT BOY & IBDY「Who's Ready for Tomorrow」

 今回は10月26日付のデイリーバイラルチャートで初登場5位にランクインしたマキシマム ザ ホルモン「KAMIGAMI-神噛-」をピックアップする。本曲は5位に初登場以降、確実に順位を上げ、10月28日付の同チャートで2位まで上昇し、1位に迫る勢いを見せている。

 ミクスチャーロックやラウドロックを軸にした豪快で重厚なサウンドと、紅一点のドラムボーカル(公式表記は「ドラムと女声と姉」)であるナヲの声質を活かしたメロディアスでポップな側面という“二刀流”が、マキシマム ザ ホルモンの魅力だ。メンバー全員のユニークなキャラクターも含め、その存在感自体の中毒性が武器になっている。2013年リリースのアルバム『予襲復讐』は3週連続でアルバムチャート1位を獲得。この“デス声”をメジャーフィールドに押し上げた功績は大きく、以降の日本のミクスチャーやラウドシーンに大きな影響を及ぼしている。

 マキシマム ザ ホルモンは、現在放送中のTVアニメ『チェンソーマン』(テレビ東京系)で、自らがエンディングテーマを担当した第3話終了直後、サブスクリプション配信サービスでの音源解禁を発表した。同アニメは、毎回エンディングテーマを担当するアーティストが異なることと、そのラインナップから注目を集めている。今回、マキシマム ザ ホルモンが解禁した曲は第3話エンディングテーマの「刃渡り2億センチ(TV edit)」と、2021年放送のアニメ『終末のワルキューレ』(TOKYO MX)オープニングテーマの「KAMIGAMI-神噛-(TV edit)」の2曲のみ。さらに、これまで徹底してサブスク配信を行ってこなかったマキシマム ザ ホルモンらしく、各サブスクでのアーティスト名は「マキシマム ザ ホルモンの一部のアニメテーマ専用仮説チャンネル」としており、相変わらずこだわり満載だ。ジャケットワークやライブグッズ、ライブありきの活動展開など、彼らにはいつも強いこだわりがある。だからこそ“マキシマム ザ ホルモン”というブランディングに成功し、幾度のライブ活動一時休止を経ても、ライブバンドとしての存在感を今なお発揮し続けているのだ。今回のサブスク解禁に至った経緯も、本人達が公式YouTubeで語っている……ような、いないような。

アニメ「チェンソーマン」第3話の自分たちの曲をリアタイ視聴会

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