AKB48、SHOWROOM選抜は令和の『総選挙』? 本田仁美、岩立沙穂、山根涼羽……ファンの心を掴むメンバーの共通点
AKB48の60thシングル『久しぶりのリップグロス』に収録される“SHOWROOM選抜”によるミュージックビデオ「Sugar night」が9月20日、YouTubeの公式チャンネルにて公開された。
7月18日から8月3日までの期間、ライブ配信サービス・SHOWROOMとAKB48の連動企画としておこなわれた『SHOWROOM選抜』オーディション。企画内容は、獲得ポイント数が多いランキング上位8名が同曲の歌唱メンバーとして選抜され、ミュージックビデオの撮影、SHOWROOM番組にメイン出演などができるというものだ。
エントリー者は全員ではなく、同企画への参加を希望したメンバーのみ。ただ、2018年を最後に『AKB48選抜総選挙』が開催されていないこともあり、現在のグループ内で支持率が高いメンバーが可視化できる部分でも、同企画はひとつの参考になるランキングとなった。
本田仁美にグループの未来を託したいファンが続出?
そんなランキングで1位に輝いたのが本田仁美である。59thシングル『元カレです』(2022年)でもセンターをつとめた本田。日韓同時放送のオーディション番組『PRODUCE 48』を経て2018年10月よりIZ*ONEのメンバーに。同グループ活動終了後、2021年5月にAKB48へ復帰してからは圧倒的なダンスパフォーマンスでグループを牽引。本格的なダンス&ボーカルグループへと変貌を遂げつつある現在のAKB48の顔といっても過言ではない。
本田自身、2022年9月16日発売の雑誌『週刊ヤングマガジン』(講談社)のインタビューで、「“AKB48のセンター”までの道のりは遠く長く、かけ離れた存在でした」と口にしていた。ただ、よく知られているように彼女は体作り、美容研究などで自身のポテンシャルを高めていった。同誌でも「『スクラップ&ビルド』が好き」「自分の可能性をどんどん追求していきたい」と前向きな言葉を届けているが、そうやって成果をのこしていく本田に、グループの未来を託したくなるファンは多いのではないだろうか。それが今回の順位にもあらわれたように思える。
2位にランクインしたのが、2011年から活動している岩立沙穂。彼女も、本田らともに『PRODUCE 48』へ参加。グループバトルでセンターをつとめたほか、1分PR動画ではケーキをほおばるなどしてアピール。おっとりしたキャラクターで知られるが、AKB48では2019年から約2年半、チームBのキャプテンもつとめるなどしてグループを支え続けてきた。デビュー前、研究生オーディションに2度不合格となり、それでも諦めずに3度目のチャレンジで合格をつかみ取るなど苦労人でもある。運営陣からも「努力家」「ガッツがある」と評されている彼女のがんばりが、2位という数字につながったのではないか。
3位の山根涼羽は2016年12月に16期生としてお披露目されたメンバー。彼女も紆余曲折があった。2021年5月27日から約2カ月、活動を休止。12月3日には自身のnoteで「私の病気について」と題し、休止理由が双極性障害だったことを明かした(※1)。無理なダイエットがきっかけとなり、その間は悩みながらステージに立っていたという。ただ、noteのなかでの「それでもAKB48という場所で私はアイドルをしたいと思い、帰ってきました。頑張らせてください」という言葉が胸を打った。その想いは、彼女のファン以外の人たちの心にも響いたはず。