解散から5年、“℃-uteの日”に確かめるメンバーの現在 影響を与え続けるグループの功績
そんな今、あらためて彼女たちの功績を実感すべく℃-uteおよびハロプロの楽曲をいくつか紹介したい。
℃-ute結成前、ハロー!プロジェクト・キッズ時代に鈴木が選抜された音楽ユニットが“あぁ!”。シングル『FIRST KISS』のリリース年である2003年当時、鈴木はまだ9歳だったこともあり歌詞の意味もよくわからず歌っていたそうだ。そんな彼女が前述した「ハートはお手上げ」を歌い、ラブストーリーを描いた『ANIMALS』で好演を見せる姿からは、人生経験を通して得た表現の奥深さを感じることができる。
今年8月に開催されたアニメソングの祭典『Animelo Summer Live 2022 -Sparkle-』にも出演。「ハートはお手上げ」のほか、℃-uteの「大きな愛でもてなして」も披露した。アニメ『きらりん☆レボリューション』(テレビ東京系)第2期エンディングテーマだった同曲のサプライズ披露は、当時リアルタイムでアニメを観ていたファンには特に刺さったのではないだろうか。なお、同イベントでは鈴木愛理×愛美×中島由貴の共演による「MY BOY」も歌われた。オリジナルは鈴木も在籍したBuono!のシングル曲(アニメ『しゅごキャラ!!どきっ』エンディングテーマ)であり、こちらも披露されると会場やSNSが沸いた。
℃-uteというグループの特徴のひとつである力強さやアグレッシブさは、現役ハロプログループでは、主にアンジュルムに引き継がれているように思う。アンジュルムが今年『ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2022』、および夏のホールツアー『The ANGERME Encore』のセットリストに加えられていたのが「夏将軍」。この楽曲は湘南乃風のSHOCK EYEが作詞作曲に携わっており、タオル回しが恒例となっているアゲ曲だ。
SHOCK EYEがハロプロ楽曲として初めて参加したのが、℃-uteのシングル曲「我武者LIFE」。そしてアルバム『℃maj9』に収録されたライブ先行披露曲「アイアンハート」だった。これらの曲が持つ熱さや尊さは℃-uteのグループカラーによく合っており、そのテイストは少なからずアンジュルムなど後進グループへも影響していると思われる。こういったハロプロ内文脈を意識しながら、楽曲を再度聴き直すのもまた一興。グループがなくなったとしても、楽曲は受け継がれ残っていく。
※1:https://www.youtube.com/watch?v=d5lST7CfcS8