宝塚×LDH『HiGH&LOW -THE PREQUEL-』舞台稽古に密着 観劇前に知っておきたいエレガントで大迫力な演出ポイント

宝塚×LDH『HiGH&LOW』舞台稽古に密着

 宝塚歌劇宙組公演『HiGH&LOW -THE PREQUEL-』と『Capricciosa(カプリチョーザ)!!』が兵庫・宝塚大劇場で上演初日を迎えた。宝塚×LDHの異色コラボが注目の本公演より、開幕前日におこなわれた通し舞台稽古の模様をレポートする。

 『HiGH & LOW』はこれまでドラマシリーズ5作、映画シリーズは7作が制作され、最新映画『HiGH&LOW THE WORST X』も公開間近。累計興行収入78億円、累計観客動員555万人を突破し、音楽・コミック・ゲーム・SNS・テーマパークなどあらゆるメディアを融合させた「総合エンタテインメントプロジェクト」だ。

 その宝塚版となる『HiGH&LOW ―THE PREQUEL―』では壮大なシリーズの作品群の隠された前日譚を新たに構想し、宝塚歌劇の世界観での舞台化に挑戦。時代はシリーズを通して物語の中心となる5つのグループ「SWORD」誕生前夜の物語となる。

 演出を務めた野口幸作によれば、今回のLDHとのコラボレーションで意識したのは「Love/Dream/ Romance/Happiness」。今までのシリーズでは見られなかった“ロマンス”が存分に描かれており、シリーズのファンも宝塚ファンもフレッシュかつ、自然に楽しめる内容のはずだ。

 主演・真風涼帆が演じるのは、これまで岩田剛典(三代目J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE/EXILE)が演じてきた山王連合会のリーダー・コブラ役。通し舞台稽古でもスタッズの入った黒の衣装が凛々しかった。

 宝塚でよく使われるフェンシングなどの武器は封印され、物語は真風の拳による一撃でスタート。『HiGH&LOW』おなじみの乱闘シーンも舞台ならではの迫力と演出で再現される。一方で宝塚らしいエレガントな衣装が並ぶ、美しいダンスパーティの場面も圧巻。

 また音楽面における、宝塚×LDHのマッシュアップにも耳が離せない。ドラマや映画と同じくSWORDの山王連合会、White Rascals、鬼邪高校、RUDE BOYS、達磨一家には、それぞれテーマ曲が存在している。LDHアーティストの楽曲に通ずるダンサブルなビートを鳴らしながら、宝塚歌劇オーケストラのサウンドが乗る“同期演奏”、その上にあの宙組の歌声が響くのだ。この試みが新たな発想や、次のスタンダードを生んでいくに違いない。

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