SixTONES、サマーチューン「PARTY PEOPLE」はなぜ好評? 多彩な過去作を経た6人が放つ大人の本気の遊び心

 MVではいわゆる“パリピ”の雰囲気はあるが、クラップを誘うリズム、耳に残るメロディ、口ずさめるフレーズと、いい意味での敷居の低さがある。6人の歌声がくっきりとわかり、特に後半のジェシーから始まるソロをメインにしたパートでは、さっきまでの姿が嘘のような緩急をつけた構成。急にまじめな顔をして口説くような、そんなギャップにも心を揺さぶられる。6人が集まって花火をしたり、シャンパンシャワーを浴びたり。見ているだけでも良し、踊って騒ぐも良し、みんなで踊ったらもっと楽しいかも、それぞれが好きなように楽しんで!というSixTONESらしい自由な雰囲気も感じられた。

 8月6日放送の『SixTONESのオールナイトニッポンサタデースペシャル』(ニッポン放送)で、田中が前日に公開したばかりの本作に触れ、CD化の予定はないこと、そして「僕たちにとって音楽はやっぱ大事な武器」と、形態にとらわれずにリスナーに歌を届けることがSixTONESにとって意味のある表現方法だと語っていた。

 8月12日には『SixTONES summer liSTening PARTY on YouTube 2022』と称したこれまでの楽曲から夏にぴったりな楽曲をミックスしたしたYouTubeライブも開催された。そもそも、YouTubeで新曲を公開するという潔いリリースに驚いたのだが、『PLAYLIST』シリーズもYouTubeで公開する映像のためだけにセットを組んでいることや、デビュー前からYouTubeに切り込んできた経緯を踏まえると、自分たちのスタイルで音楽を届ける、なんともSixTONESらしい展開なのかもしれない。

 田中いわく「ノリ!」で制作されたそうだが、こういうことをさらりとやってのけるSixTONESと制作スタッフ。「ノリ」と言う割には高いクオリティと予測不能な世界観、Twitterでの予告も含めて大人の本気の遊び心が込められたような作品。“カッコいい”とはこのことである。「全世界のPARTY PEOPLEへ」と放たれたSixTONESからの夏の贈り物。2022年夏、この先もきっと忘れることのない鮮烈な思い出が刻まれた。

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