SixTONES、サマーチューン「PARTY PEOPLE」はなぜ好評? 多彩な過去作を経た6人が放つ大人の本気の遊び心

 2022年8月5日、公式YouTubeに突如放たれたSixTONESの新曲「PARTY PEOPLE」。8月11日には動画再生数1,000万回を突破、いまなお伸び続け、圧倒的なスピード感で再生回数を更新している。

SixTONES – PARTY PEOPLE

 今作は、いまの季節にマッチした熱風を感じるサマーチューン。7枚目のシングル『わたし』のリリースから早2カ月、がらりと変えたジャンルと世界観で、そのコントラストにまたしても驚かされた。

 照りつける太陽、焼けた砂浜、スパイスやココナッツ、ライムの香りが漂ってきそうな海辺のパーティー会場ーーそんな異国の夏を彷彿とさせ、“PARTY PEOPLE”たちが踊ったり、音楽に身を委ねたり。昼から夕暮れ、夜へと時が流れ、SixTONESと過ごす夏のひとときが広がる。

SixTONES - Imitation Rain [YouTube Ver.]

 2020年のデビュー以降、様々なジャンルの楽曲を歌ってきたSixTONES。デビュー曲「Imitation Rain」は、いまなお様々なアレンジで歌い続け、アルバム収録曲でも壮大なバラードを通して美しいメロディやハーモニーを聴かせる。音楽のジャンルを超え、アレンジ、和楽器やクラシック音楽とのコラボレーション、楽曲の世界観を踏まえたラジオドラマ企画、そして迫力満点のライブパフォーマンスと、6人の多彩なパフォーマンスによって音楽の美しさ、面白さ、楽しさを体感している。

SixTONES – マスカラ[YouTube Ver.]

 5thシングル曲「マスカラ」では、どこか寂し気に響くギターのアルペジオが印象的で、満たされない心情に6人それぞれの歌声を重ねて叙情的な世界観を打ち出した。YouTubeチャンネル『THE FIRST TAKE』出演と共に幕を開けた2022年は、1月5日に2ndアルバム『CITY』をリリース。CDシングルとしては3月2日に6thシングル『共鳴』を発売。表題曲はアニメ『半妖の夜叉姫』弐の章(日本テレビ系)の1月クールのオープニングテーマに起用され、ストーリーとリンクしつつも、“共鳴”という言葉がハマる6人ならではの楽曲となった。6月8日リリースの7thシングル曲「わたし」は、スローテンポで繊細な恋心をていねいに描いたミディアムバラード。そこからがらりと世界観を変え、YouTubeで公開した「PARTY PEOPLE」へと続く。

SixTONES – フィギュア [YouTube Ver.]

 SixTONESとしては珍しく季節感を盛り込んだアッパーチューンとなった本楽曲。他の楽曲で季節を感じた作品といえば、5thシングル『マスカラ』のカップリング曲「フィギュア」のMVだろう。アニメーションをえむめろ、イラストレーションをリトルサンダーが手がけた全編アニメーションのMVで、すいかや風鈴などの夏らしいアイテムが登場。また、YouTube限定パフォーマンス企画『PLAYLIST –SixTONES YouTube Limited Performance-』でも、夏らしいライティングに、白を基調とした爽やかな衣装。MVの印象も相まって気持ちいい海風が吹き抜けるような雰囲気をまとっていた。

 そんな「フィギュア」に対して、本作はエキゾチックムード満点。陽気なキャラクターのジェシーから始まるMVは、イントロからクラップしたくなる。Aメロに入ると跳ねるようにして登場した京本大我。声を太めにしてはしゃぐように歌うと、続く松村北斗も同様、いつもとは違った砕けた表情をみせる。〈僕のこと選んでよ〉と両手を広げてストレートに誘う田中樹にドンピシャの歌割。サビでは〈Shake!Shake!Shake!〉と覚えやすいフレーズとメロディ。メンバーも思い切った腰振りで、“全部夏のせいにして弾けちゃおう”とリスナーをさらに解放的な気分にさせてくれる。2番は森本慎太郎、髙地優吾と続くのだが、衣装も相まってこの2人がMVに夏らしいエッセンスを添えている。夏といえば森本というイメージをそのままに、「マスカラ」のMVではしっとりとグラスを傾け、大人の男性の艶っぽさで魅了したのに対して、本作ではスタイリングから声色、歌割まで心躍る雰囲気がマッチしている。

SixTONES – わたし [YouTube ver.]

 前作の「わたし」では歌唱をメインにしたパフォーマンスを見せたかと思えば、本作では激しい腰つきで“ギャンギャン”な一面も見せる。YouTubeに加えてTwitterではダンスレクチャー動画、TikTokでも楽曲の公開、さらにメンバーそれぞれのダンス映像が公開されており、ライブで目にしてきた彼らの表現手法のバリエーションが、幅広い層へと届くのではないだろうか。

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