水曜日のカンパネラ、新体制初のワンマンライブを縦横無尽に駆け抜ける 観客を巻き込みながら作り上げるステージ

水曜日のカンパネラライブレポ

 水曜日のカンパネラが8月3日、ワンマンライブ『Neo poem』を恵比寿LIQUIDROOMにて開催した。

 昨年ボーカルを務めていたコムアイが脱退し、新たに詩羽を迎えて再スタートを切った水曜日のカンパネラ。6月から始まった同タイトルの対バンツアーを完走し、この日はその最終日にあたる。新体制としては初のワンマンでもあったため、会場には開演を待ち侘びる空気が充満していた。

 開演すると会場に4名のダンサーが客席内に登場。ダンサーは仮面をかぶっているため詩羽ではないかと会場がざわついたが、やがてステージ上に詩羽が出現すると一斉に歓声が上がった。

詩羽
詩羽

 1曲目は「アリス」。赤い衣装に身を包んだ詩羽は、時に優雅に、時に無邪気に歌い上げていく。続けて「アラジン」「ラー」とコムアイ時代の楽曲を披露。加入以前の曲も詩羽は難なく歌いこなし、会場の空気を一手に掴んでいた。

 次に歌ったのは「バッキンガム」。ステージ上を縦横無尽に動きつつ、自由気ままに踊る姿が美しい。オーディエンスもそれに合わせて身体を動かし、大音量のビートに身を委ねていた。

 歌い終えると「楽しい、楽しい!」と嬉しそうに水を飲む詩羽。「入ってきてこの景色を見て、もう嬉しかった!」と会場に詰め寄せた大勢の観客に感謝を伝えた。「次の曲はみんなに一緒に手を上げてほしいんですよ」と言って歌い始めたのは「ディアブロ」。観客の腕が湯気のようにゆらゆらと揺れることでお馴染みの楽曲である。いつもなら「いい湯だね!」と客から合いの手が入るが、まだ客側からは大きな声を出せない状況が続いているため、不完全ながらも演者と客席が一体となった空気を感じられた。

 次に披露された新曲、「ティンカーベル」の途中で詩羽がステージから捌ける。会場に「メデューサ」の軽快なサウンドが流れ出すと、突如詩羽が客席側に登場。歌いながら会場全体を練り歩いた後、会場中央に立てられた脚立の上から「モヤイ」を披露する。そこで腕を上げるよう促すと、会場全体がそれに応えていた。

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