LE SSERAFIMメンバー分析第1回:SAKURA、唯一無二の表現力とカリスマ性 努力と気遣いで世界を掴む
ミニアルバム『FEARLESS』で、2022年5月2日にデビューしたLE SSERAFIM。元IZ*ONEのSAKURA(宮脇咲良)とKIM CHAEWON(キム・チェウォン)が所属するグループとあって、そのデビューは世界中から大きな注目を集めた。
注目度の高さを裏づけるように、彼女たちはデビュー早々に様々な記録を打ち立てた。デビュー曲「FEARLESS」はアメリカのニュース週刊誌『TIME』で「The Best K-pop Songs and Albums of 2022 So Far」の1つに選ばれたほか(※1)、アルバムは発売1週間で30万7,450枚を売り上げ、韓国におけるガールズグループのデビューアルバム初動新記録を達成した(※2)。
鮮烈なデビューからおよそ3カ月が経とうとしている今、改めてLE SSERAFIMの各メンバーについて分析してみたい。全5回のうち第1回目となる今回は、SAKURAを取り上げる。
HKT48時代からAKB48表題曲センターを経験
SAKURAは、鹿児島県出身の24歳。子役の経験があり、アイドルとしては2011年にHKT48の1期生としてデビューした。途中AKB48も兼任しシングル表題曲のセンターを務めたことも。ファンの特徴を正確に把握して握手会に臨む姿は、ファンの間で「プロ」と称され、『総選挙』では選抜入りの常連だった。2018年には、日韓合同公開オーディション『PRODUCE 48』に参加。練習生として、トレーナーに実力不足を厳しく指摘されたこともあったが、最終的にはIZ*ONEのメンバー入りを果たした。IZ*ONEとしては2018年秋から2021年春まで活動。その後HKT48を卒業し、LE SSERAFIMで3度目のデビューが実現した。
では、LE SSERAFIMでSAKURAはどのような役割を果たしているのだろうか。これを考えるためには、やはりIZ*ONEの活動に触れなければならないだろう。ここからは少し、IZ*ONE時代の彼女について振り返りたい。
彼女はIZ*ONEでの活動によって、パフォーマーとしてのスキルを飛躍させた。最初の頃は他のメンバーと比較し、スキル面での自身の立ち位置に悩んだこともあったようだが、「成長していく自分を見せるポジション」と割り切って努力し、歌やダンス、表情の表現力を磨いた。結果として、3枚目のミニアルバム『Oneiric Diary(幻想日記)』に収録された「Secret Story of the Swan」では、ダンスブレイクの担当に抜擢。多くのファンを魅了した。
また、SAKURAは現IVEのウォニョンらとともにIZ*ONEの“顔”を担い、トップクラスの人気を誇った。ファンカムの再生数からもそのことが読み取れる。例えば、2020年リリースの「Panorama」では、SAKURAは274万回と圧倒的な再生回数を獲得している。