モーニング娘。'22 森戸知沙希、日本武道館で飾った7年半の集大成 「どんなときもファンの皆さんは私の味方でした」

モー娘。'22 森戸知沙希、卒コンレポ

 モーニング娘。'22が6月20日に東京・日本武道館にて単独コンサート『モーニング娘。'22 CONCERT TOUR ~Never Been Better!~ 森戸知沙希卒業スペシャル』を開催し、本公演をもって森戸知沙希がグループおよびハロー!プロジェクトを卒業した。カントリー・ガールズとしてのデビュー以来、約7年半にわたる活動を華やかに締めくくった本公演の模様をレポートする。

 開演に先立ち、オープニングアクトを務めるOCHA NORMAがすっかりおなじみとなった「恋のクラウチングスタート」を元気いっぱいに歌い踊り、森戸の門出に花を添えた。そして定刻を迎え場内が暗転すると、山﨑愛生から順に譜久村聖までの13人がスポットライトを浴びて1人ずつステージに登場。ファンキーなハードディスコナンバー「青春Night」で公演をスタートさせた。

 センターステージを360度ぐるりと囲んだ約9000人のオーディエンスは、新型コロナウイルス対策のため立ち上がることも声を出すこともできない中、手にしたペンライトを思い思いに踊り狂わせることで武道館をダンスフロアへと変貌させていく。それに負けじとメンバーらは「One・Two・Three (updated)」や「Teenage Solution」といったアッパーなダンスチューンを惜しげもなく連発していき、みるみるうちに空間を支配していった。

 続くMCでは、ついにこの日を迎えたことについて森戸が「卒業発表から今日までが本当にあっという間だった」と率直な感慨を述べ、「この13人体制をしっかり目に焼きつけてもらえるよう、最後まで楽しんでいきたいと思います!」と笑顔を弾けさせる。石田亜佑美からは注意事項として着席観覧や無発声の徹底などが改めてアナウンスされたのち、「『ちぃちゃん(森戸)大好き!』って気持ちも、熱い拍手や手拍子に代えて私たちに届けてください!」と呼びかけ、盛大な拍手を巻き起こした。

 その後も、最新シングル曲「Chu Chu Chu 僕らの未来」や、森戸がモーニング娘。に加入して最初のステージで披露した思い出の1曲だという「笑顔YESヌード」など、アグレッシブなダンスナンバーをこれでもかと投下し続ける。一糸乱れぬダンスパフォーマンスや各人の伸びやかなボーカル、美しいハーモニーなど、確かな技術力に裏打ちされた高い表現力で13人は確実に聴衆を魅了していった。

 ユニット曲コーナーでは、導入MCを森戸、野中美希、加賀楓、山﨑の4名が担当。卒業に際しメンバーへ言い残したことを問われた森戸は、山﨑と野中にそれぞれ建設的なメッセージを伝えたのち、チョコミント嫌いの加賀に対して「チョコが好きなのにチョコミントが嫌いなのは意味がわからない」と突然言いがかりをつけ始める。これに対し、加賀も「チョコミントは歯磨き粉(の味)!」と一歩も引かず応戦。「楽屋でやってもらえるかな」という野中の仲裁もむなしく、最終的には客席にまで「どっち派?」と意見を求めるなど、武道館を二分する大規模なチョコミント論争へと発展した。

 その後、小田さくら・羽賀朱音・横山玲奈・北川莉央の4名による「しょうがない 夢追い人」、譜久村・牧野真莉愛・岡村ほまれの3名による「恋人には絶対に知られたくない真実」、生田衣梨奈・石田・野中・加賀・森戸・山﨑の6名による「愛され過ぎることはないのよ」を挟んだあと、大型LEDビジョンには加入間もない頃のメンバーたちの写真がモノクロで映し出されていく。そして13人がワンフレーズずつを歌い継ぎながらピースフルなミディアムナンバー「I WISH」へとなだれ込み、会場の空気を一変させた。

 しかしそれもつかの間、森戸のソロダンスに続いて披露された「よしよししてほしいの」で武道館は再び巨大ディスコティックと化す。ここからは怒涛のノンストップメドレーが展開され、さながらDJミックスのように次から次へとタイトなビートのダンスナンバーが数珠繋ぎに連発されていった。

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