KinKi Kids、NEWS、嵐、木村拓哉……山下達郎が引き出したジャニーズの新たな可能性 提供曲から聴き解く

 6月22日にニューアルバム『SOFTLY』をリリースする山下達郎。発売に先駆けて公開されたアルバム収録曲「OPPRESSION BLUES(弾圧のブルース)」のリリックビデオも話題となっている。そんな山下はヒットメーカーとして、ジャニーズアーティストにも多くの楽曲を提供している。本稿では山下が手がけたジャニーズアーティストの名曲について振り返ってみたい。

新たなアイドルの可能性を示唆した「硝子の少年」

 ジャニーズグループにおいて山下サウンドの魅力を広く印象づけたのは、1997年にリリースされたKinKi Kidsのデビュー曲「硝子の少年」だろう。これまでアイドルのデビュー曲といえば華やかでキラキラとしたイメージであったが、同曲は満を持してデビューするジャニーズの新星としては異例の、短調による陰りのある楽曲が新鮮であった。しかしそれがKinKi Kidsの醸し出す憂いや儚さといったイメージと、作詞を手がけた松本隆の切ない歌詞と相まって、これまでとはひと味違うアーティスト性を感じる新たなアイドルの可能性に繋がったように思う。美しく完成度の高いメロディは後輩からも“憧れの楽曲”として挙げられる、ジャニーズを代表する名曲となった。

 山下はその他にも、「Kissからはじまるミステリー」「ジェットコースター・ロマンス」「HAPPY HAPPY GREETING」と数々のヒット曲をKinKi Kidsに提供している。堂本剛、堂本光一と山下の相性は抜群で、山下の創り出す繊細なメロディは2人の秀でた歌唱力、リズム感、表現力によって生き生きと輝きを放つのだ。

 また、山下がNEWSに提供した「SNOW EXPRESS」は、ファンからも人気の高い楽曲である。当初はライブでのみ披露されていたが音源化を求める声も多く、アルバム『color』に収録されることが発表された際には歓喜の声が多く寄せられていた。以降も同曲はライブの度にパフォーマンスされる機会が多く、ファンとNEWSにとってはかけがえのない大切な楽曲のひとつとなっている。

松本潤との交流から生まれた「復活LOVE」

 山下が22016年に嵐に提供した「復活LOVE」は、ドラマティックなメロディやカッティングギターのフレーズが印象的なラブソングだ。作編曲を山下、作詞は竹内まりやが手がけた。同曲は山下のライブに何度も足を運んでいた松本潤との交流から制作に至った経緯があるほか、ラジオ『山下達郎 サンデー・ソングブック』(TOKYO FM)でメンバー5人それぞれの歌入れに全て立ち会ったことにも触れ、各自の歌の特徴をはっきり対比できるようになるべく声に加工をしない、ダブルボーカルにしないという制作方針だったことを明かした。櫻井翔は『月刊Songs』のインタビューでレコ―ディングを振り返り、山下から〈Angel〉の発音を「エインジェル」と発音して欲しいというアドバイスをもらったことも明かしている。なお、冒頭のコーラス部分“ベイビー、カム・バック”は山下自身によるもの。

嵐 – 「復活LOVE」



関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる