新譜連載「本日、フラゲ日!」
山下達郎、Official髭男dism、SEKAI NO OWARI、Stray Kids、HKT48……6月22日リリースの新譜5作をレビュー
Stray Kids『CIRCUS』
今年3月にリリースしたミニアルバム『ODDINARY』が米ビルボードのメインチャート「ビルボード200」で1位を記録するなど、世界を席巻中のボーイズグループから日本2ndミニアルバムが到着した。表題曲「CIRCUS」は弾むようなビートに、ウィットに富んだ歌詞をのせたヒップホップナンバー。まさにサーカスの演目のごとく、先の読めない展開と力強いボーカルやラップに彼ららしい遊び心がのぞく。そして同曲に加え、重低音の効いたトラックが印象的な「Fairytale」、恋人同士の幸せなひとときを歌ったバラード「Your Eyes」の3曲が、グループ内のユニット 3RACHA(バンチャン、チャンビン、ハン)の作詞曲による日本オリジナル楽曲。さらに、大ヒット曲「MANIAC」の日本語バージョンなど計6曲が収録され、ワールドツアー真っ最中の勢いがそのまま感じられる1枚に仕上がった。(渡部)
HKT48『ビーサンはなぜなくなるのか?』
グループ結成10周年を迎えたHKT48が、2022年第1弾シングルをリリース。昨年、IZ*ONEとしての活動を終えた矢吹奈子がシングル曲としては初の単独センターを務めた表題曲は、これからの季節にふさわしい爽快なサマーチューン。一度きりの夏を、ついなくしがちなビーサンに重ね合わせるユニークな視点で“君”との恋模様を描いた歌詞が、きらめく日差しのような爽やかなサウンドに映える。イントロやBメロのマイナーへの転調が、もう戻らない夏への切なさを感じさせ、楽曲を引き締める。さらにカップリングには、先日お披露目されたばかりの6期生・最上奈那華を抜擢した「悲しみの浄化装置」を収録。HKT48の新たなフェーズを予感させる、とびきりの夏ソングの誕生だ。(渡部)