ケニー・ロギンス、『トップガン』効果でバイラルチャート浮上 世界賑わす映像作品から波及する80’s楽曲の再ヒット
そして、ケニー・ロギンスのランクインは、ケイト・ブッシュよりも、再注目された理由が推測しやすいかもしれない。満を持して劇場公開された『トップガン マーヴェリック』による波及効果である。1986年公開の『トップガン』の36年ぶりの続編となる本作。当初日本では2020年夏に公開予定だったものの、新型コロナウイルス感染拡大により度重なる延期を余儀なくされた作品だけあって、公開を待ちわびていた方も少なくないだろう。正統派の続編に仕上がった本作は、オリジナル版『トップガン』からのオマージュをふんだんに盛り込んだ内容になっており、リスペクトと愛をいたるところから感じられる作品だ。なかでも特にファンを喜ばせたのは、劇中歌として「Danger Zone」が使われていることだろう。オリジナル版の主題歌である同曲は、『トップガン』の代名詞と言えるほどシンボリックな楽曲。1986年のオリコン洋楽アルバムチャートで同曲を収録したオリジナルサウンドトラックが11週連続で首位を獲得したというから驚きである。
そんな『トップガン』に欠かせない「Danger Zone」。『トップガン マーヴェリック』の主題歌はレディー・ガガ「Hold My Hand」であると発表されていたこともあり、劇中歌として同曲のイントロが聴こえた瞬間の興奮と安堵はひとしお。そして本作品は、オリジナル版からさらにパワーアップしたスカイアクション映画として、よりいっそう“Danger Zone(危険地帯)”に踏み込んだアクションシーンを見せてくれている。大ヒット作の続編は苦戦をすることも多いが、本作はオリジナル版『トップガン』の代名詞「Danger Zone」が上滑りすることなく、しっかり馴染むほど正統派の続編であり、そのクオリティもオリジナル版に劣らない。ぜひ劇場に足を運び、大音量の「Danger Zone」を聴いて、『トップガン』復活の瞬間を感じてほしい。