AKB48 本田仁美&村山彩希&向井地美音が実感するグループの変化 技術を磨きながらアイドルとして目指す最終目的
「元カレです」と「根も葉も Rumor」、大きく異なるダンスのジャンル
――なんと言っても、注目すべきはパフォーマンスですよね。今作はGANMIが振り付けを担当していて「根も葉も Rumor」を超えるダンスをテーマに掲げているとか。
本田:「根も葉もRumor」でAKB48=ダンスが踊れるグループというイメージがついたと思うので、今回はそれ以上のものを出さなければいけない。上がったハードルを更新するのは難しいと思うんです。それでも、とにかく超えなきゃいけないと頑張っていました。そして、今回のダンスが前作と大きく違うのはジャンルなんです。
――ジャンル?
本田:「根も葉もRumor」はロックダンスという言葉でまとめられましたが、「元カレです」はそうじゃなくて。何かのジャンルに括るのが難しいダンスですし、揃え方もロックダンスとも普通のダンスとも違う。とにかく複雑なんです。
村山:今回の振り付けはK-POPの要素もあり、HIPHOPの要素も入っているので、その動きを全員で合わせるのがすごく難しくて。秋元(康)先生からも「みんなの振りを揃えてください」と言われていました。とはいえなかなか正解が分からず、メンバー間で何度も練習映像の確認をしたんです。それこそK-POP要素が強いところはひぃちゃんに合わせたり、「根も葉もRumor」と同じく“Come on”の箇所とか絶対にズレたらいけないところがあったり、かなり課題が多かったですね。
向井地:「根も葉もRumor」は分かりやすく激しい曲だったので、初めて見た方の驚きも大きかった。もちろん「元カレです」の振り付けもすごく難しいんですけど、それが一般の方には伝わりづらい部分もあって。初見の方に「すごいことをやってる!」と思わせなければいけないのがプレッシャーでした。
――前作以上に難易度が上がっている感じなんですかね?
向井地:というよりも、完全に別ジャンルですね。一言で言えば、「元カレです」のダンスはすごく繊細。前作のようなガムシャラに立ち向かっていく曲ではないので、高い表現力が求められますし、かなりハードルが高かったです。
――その緊張感はMVからも伝わってきました。
向井地:確かに(笑)。
村山:MVの雰囲気はすごいですよね!
向井地:ダンスだけで1本のMVを作るってなかなかないので、それもすごい挑戦だと思いました。
本田:ほぼ踊りっぱなしでした。定点カメラでの撮影は1人が少し間違えただけで目立つんです。そこの緊張感が……。しかも体力的に何回も踊れるような曲じゃないので、一人ひとりが神経を研ぎ澄ませていました。
向井地:しかも間違えたら、手を挙げて自己申告するっていう。
――怖すぎますね!
向井地:そうなんですよ(笑)。しかも、途中で止めるのもすごく勇気がいることですし、本当に過酷な撮影でした。
――じゃあ、和気藹々とはせず。
村山:せず! むしろ現場はピリついてました!(笑)。
――先ほどもお話しされたように、すでにテレビやライブでも楽曲を披露されていますが、ファンの方の反応はどうですか?
本田:お話し会で「すごいカッコよかったよ!」と言っていただけて嬉しかったです。
村山:私は「AKB48っぽくないね」と言われました。あと、今回は衣装さんが洋服だけでなくカラコンとかエクステまでプロデュースしてくださったので、そういうのも「新鮮だった」と言っていただけたし、リリース前から踊ってみた動画を上げてくれた方もいて。「根も葉もRumor」の踊ってみた動画がバズったので、「元カレです」もいろんな楽しみ方をしていただけたらと思っています。
向井地:反応としては「みんなの動きがすごく揃っていた」と言ってもらえたけど、自分の中ではまだまだと思っている部分もあるんですよね。とはいえ、パッと見で難しいことをやっていると感じてもらえたのが嬉しかったです。
――素人目にも難しさはすごく伝わりましたよ。
向井地:嬉しいです! 踊りすぎて、もはや難しく見えるかどうか本人たちは分からなくなってきちゃって。正直自信がなくなっていたんですよ。だけど初見の方にもダンスのカッコ良さと、難易度の高さが伝わっていたようで、少しホッとしました。