AK-69、HIPHOPを通じて果たすべき使命 名だたるアスリートが共鳴する“壁”を打ち砕くための挑戦
影響力を持った人間として訴えかけたいこともある
ーー今年1月に行われた超配信ライブ『THE RACE in SUZUKA CIRCUIT』についても聞かせてください。会場は鈴鹿サーキットでしたが、あんな映像は今まで見たことがなかったです。
AK-69:ありがとうございます。あんなことを思い付くのもどうかしてるけど、本当にやるなんてバカですよね(笑)。名古屋城でのライブ(2020年8月に行われた配信ライブ『AK-69 LIVE:live from Nagoya』)のときは緊急事態宣言中で、配信ライブに対して期待が集まっていた時期だったけど、今回はそうじゃなくて。お客さんを入れてライブをやるアーティストが増えるなか、鈴鹿サーキットで配信ライブをやるなんて商業的に考えたらあり得ない
ーーでも、どうしてもやりたかったと。
AK-69:そうですね。アルバム『The Race』をリリースして、「サーキットでライブをやりたいね」「いちばんすげえサーキットは、やっぱり鈴鹿だよな」と。地元の東海エリアだし、鈴鹿サーキットしかないっていう至ってシンプルな理由なんですけどね。ずっと採算度外視というわけにはいかないですけど、大事なところではきっちりカマすというか、想像するだけでゾクゾクするようなことを現実のものにするのが、AKチームの信条なので。業界の人が「こんなの観たことがない」「マジですか?」と思うようなことをやらないと。
ーーファンのみなさんも「次はどんなことをやってくれんだろう?」と期待してるでしょうし。
AK-69:もうね、期待しないでほしい(笑)。でも、「すげえもんを見せないといけない」という使命も勝手に感じてるんですよね。日本のヒップホップもだいぶ盛り上がってきてますけど、アメリカに比べるとまだまだニッチなジャンルだと思っていて。そのなかで世界レベルのエンターテインメントを見せることが大事じゃないかなと。暗いクラブのなかで爆音を鳴らすのもいいけど、それだけじゃ先はない。若い人に「こんなことができるんだ?!」っていうものを見せたいんですよね。
ーーなるほど。鈴鹿サーキットで走らせた車もAKさんの私物だとか。
AK-69:ランボルギーニは地元の車屋さん、BMWはレーシングチームからお借りしましたけど、隊列を組んで走った5〜6台はぜんぶ俺の車です。運ぶだけで大変でしたけど(笑)、まあ、“The Race”なんで。映像作品で何とか赤字を取り返したいですね(笑)。
ーーそして4月23日には通算5度目となる日本武道館ライブ『START IT AGAIN in BUDOKAN』が行われます。AKさんの最初の武道館公演は2014年でしたが、それこそ“壁を打ち破る”ような感覚があったのでは?
AK-69:ありましたね。名古屋で活動しているインディーズのヒップホップアーティストが武道館なんて、当時は絶対無理だって言われてましたから。それを成功させたのはすごくデカかったし、今も武道館は特別な場所ですね。俺が全国区になったのは2007年くらいだと思うけど、それから15年経っても武道館でやれるっていうのは一種の誇りだし、感謝の気持ちも大きいですね。まぁ、UVERworldなんて毎年のようにやってるし、全然偉そうなことは言えないけど、誰よりも努力を続けている証明にはなるのかなと。『START IT AGAIN in BUDOKAN』というタイトルにもいろんな思いを込めているんですよ。
「START IT AGAIN」は自分の代表曲でもあるし、歌詞の通り、“ここから立ち上がろうぜ”という曲で。コロナ禍になって、予期せぬことがいろいろ起きたじゃないですか。ネガティブなこともたくさんあったし、俺自身も閉鎖感を感じていて。本当だったら刀を抜いて暴れまくろうと思ってたのに、ライブも全てなくなった。イベンターや興行主には多少の保証があるかもしれないけど、アーティストには何もないですからね。その結果、淘汰された部分もあるし……。次の武道館は久しぶりのリアルライブだし、アーティストの本質をしっかり示したいと思ってます。もっと大きなことでいうと、日本を目覚めさせたいんですよね。「お前に何ができるんだよ」と言われるかもしれないけど、小さいながらも影響力を持った人間として、訴えかけたいこともあるので。今は周りの顔色を見てる人ばかりで、「情けない」と感じることも多かったけど、日本人の力はこんなもんじゃないし、みんなの心に火を付けられたらなと。それも俺の使命だと思ってるんですよ。音楽にはそれだけの力があるし、ヒップホップはもともとレベルミュージックですからね。
ーー確かに。ちゃんみな、変態紳士クラブ、Awichなどが次々と武道館ライブを成功させ、ヒップホップ系のアーティストがアリーナクラスのライブを行うことも当たり前になってきて。それもAKさんが開いた扉なのかなと。
AK-69:そこまでは思わないけど、俺が何回もやっていることがいい方向に働いていたらいいですね。2018年にBAD HOPが武道館でやったときは、俺が後押ししたんですよ。周りの人にだいぶ反対されたみたいなんだけど、「今のお前らなら絶対、埋められる」と。当時、あいつらは23歳くらいですよ? 俺がその年齢のときはまったくわけわからない状態だったのに(笑)。
ーーAKさんから見て、日本のヒップホップのレベルが上がっている印象もありますか?
AK-69:そうですね。地元が近い¥ellow Bucksを筆頭に、LEXをはじめとする若い世代、舐達麻みたいにファッション業界のアイコンになってるヤツらもいて。フリースタイルで注目されたCreepy Nutsもがんばってるし。いままで一番素晴らしい状況じゃないですか、いまは。俺も今、デカいプロジェクトの計画を進めていて。それが実現したらもっとすごいことになるはずなので、期待してほしいです。もちろん自分の曲も作ってるし。
ーーAKさん、本当に止まらないですよね。
AK-69:いい加減休みたいけどね(笑)。終わりに向かって全速力という感じなんですよ。少しずつペースを落とすやり方もあると思うんですけど、俺はそうじゃなくて、ずっと全力で走って、いきなり終わるイメージなので。さっき話したアスリートとの関わりもそうだけど、音楽以外のつながりもあるし、いろんな人たちの力をまとめることで、さらにすごいことができるはずだと思っていて。AK−69個人としては十分すぎる成功を収めたので、今後はシーンや社会に貢献したいんです。それを納得できるまでやらない限り、まだまだ刀は置けないですね。
■リリース情報
2021年4月8日(金) リリース
デジタルシングル 「Break through the wall」
Artist:AK-69
Producer:RIMAZI
■公演情報
【日時】 4月23日(土)開演18:00予定
【会場】 日本武道館
【チケット】8,800円(税込) チケットご購入:https://ak-69.jp/ticket/StartItAgaininBudokan/
【出演者】 AK-69 GUEST:ANARCHY / ¥ellow Bucks / SALU / ちゃんみな / RIEHATA / DJ RYOW and SECRET ※五十音順、敬称略
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