iScream、Girls²、XG、NiziU……ガールズグループの躍進 パフォーマンススキルの向上とグループごとに高まる独自性
2020年から続く、新型コロナウイルスによる世界的パンデミックにより、改めて在り方を考えさせられたエンタテインメント市場。そんな鬱屈とした日々の中でひときわ輝きを放っているのが、ガールズグループの存在だ。彼女たちのひたむきな努力と、驚くほどの進化を遂げる姿が、多くの人に勇気や感動を届けている。
今回は2022年、さらに勢いを増しているガールズグループを4組をピックアップ。“みんな違ってみんないい”、そんなグループごとの魅力をおさらいしていく。
NiziU:心を一つに、グローバルグループへの快進撃
もはや説明不要ともいえるほど多くのファンを魅了しているNiziU。ステイホームが叫ばれる中で、ソニーミュージックと韓国の大手芸能事務所JYP Entertainmentによる日韓合同オーディションプロジェクト『Nizi Project』から生まれた9人組ガールズグループだ。
1万人にも及ぶ応募者の中から選ばれた候補者が切磋琢磨していった姿はもちろんのこと、名プロデューサー・J.Y. Parkとの師弟関係が注目を集めた。「誰かの真似ではなく、あなたを見せてください」などJ.Y. Parkから彼女たちに送られた名言の数々は、勉学や仕事を頑張るすべての人にも刺さるものがあった。彼女たちの姿を追ううちに、一緒に成長しているような気持ちになった人もいたことだろう。
そんな彼女たちだが、『NiziU「Step and a step」「Beyond the Rainbow」Performance Making Movie』を観ると、今やメンバー間で率先して意見を出し合い、お互いを高めていく姿に頼もしさすら感じる。“自分らしく“を大事にしながら、成長を遂げてきた9人。ゆえに、メンバー同士の個性を認め合う姿も微笑ましい。「心一つにすれば行けそうじゃない?」ーーそんな言葉が聞こえてくる雰囲気の良さに、これから彼女たちが伸び伸びと世界に羽ばたく姿を応援していく楽しみがある。
XG:圧倒的パフォーマンス力の衝撃デビューで世界へ
今年3月18日に『Tippy Toes』でデビューした7人組ガールズグループ XG。突然1月にSNSが立ち上がり、そこで見せつけられたダンス、ラップ、ボーカルスキルの高さに様々な憶測が飛び交う事態となった。3月18日に公開された「Tippy Toes」のMVは、すでに830万回再生を突破(4月4日現在)。人気急上昇中の音楽ランキングにもランクインし続けている。
フロアに身を横たわった状態からスタートするMV。デビュー間もない作品とは思えないほど、その強気な振り付けからも彼女たちの自信が伝わってくる。このMVに注目したコレオグラファーやボイストレーナーたちがこぞってYouTube上で解説動画を発信せずにはいられないところも、その実力の高さを物語っている。
「彼女たちは一体何者?」と十分に話題が高まったタイミングで、徐々に情報が公開されていくところもニクい仕掛け。2017年より厳しいトレーニングを積んできたことが明かされ、ファンコミュニティプラットフォーム「Weverse」では英語、韓国語、日本語と様々な言語でメッセージを投稿しており語学力が堪能なことも窺える。これまで幾多のガールズグループが生まれてきた日本において類を見ないグローバルを意識した動き。彼女たちが世界でどこまでその存在感を大きくしていくのか、目が離せない。