Snow Man、チャン・グンソク、まふまふ、サカナクション、工藤晴香……3月30日リリースの新譜5作をレビュー

サカナクション『アダプト』

 『アダプト』『アプライ』からなる2作のコンセプトアルバムによる新プロジェクトの第1弾作品。コロナ禍の都市を想起させる“砂漠”をモチーフにした「キャラバン」、80年代的なシンセポップと現代的なネオソウル、オルタナR&Bを融合させた「月の椀」、アフロビートを取り入れた躍動的なサウンドのなかで、歌謡曲のテイストを感じさせる歌が響き渡る「ショック!」、〈正しい/正しくないと/決めたくないな〉というフレーズが豊かな感動を呼び起こす「フレンドリー」など、この2年間で制作された楽曲を収録。未曾有の状況に適応しつつ、バンドというスタイル、ポップミュージックの在り方をアップデートさせる姿勢に胸を打たれる。芸術性と大衆性を絶妙なバランスで融合させた、2022年を代表する日本のエンターテインメントがここにある。(森)

サカナクション / ショック! -Music Live Video-

工藤晴香『流星列車』

 声優、モデルとして活躍する工藤晴香の1stフルアルバムは、“列車、乗客、人生、旅”をそれぞれテーマに描かれた12曲を収録。全曲を工藤が作詞、作編曲を平地孝次というタッグで制作されていることからも、アーティスト活動への強い気迫が漂っている。ヘヴィなロックナンバー「Supernatural」など分厚いバンドサウンドを基調にしながら、折り返しとなる「家路」ではミドルテンポでやわらかな歌声を聴かせる。昨年リリースした1stシングル曲「Under the Sun」を挟んで迎えるラストの「Tread this Earth」まで、工藤のクリエイティブな進化を存分に体感できるアルバムだ。(渡部)

工藤晴香「流星列車」全曲試聴トレーラー

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