新譜連載「本日、フラゲ日!」
菅田将暉、FANTASTICS、ジャニーズWEST、Perfume、Awesome City Club……3月9日リリースの新譜5作をレビュー
Perfume『Flow』
今年1月に神奈川・ぴあアリーナMMで『Perfume LIVE 2022 [polygon wave]』を開催。世界に冠たるエレクトロポップユニットとしての存在感、最新のテクノロジーと優れた身体性を共存させたパフォーマンスを見せつけたPerfumeが、前作『Time Warp』以来となるニューシングル『Flow』をリリース。ドラマ『ファイトソング』(TBS系)の主題歌に起用された表題曲「Flow」は、〈僕はただ 信じていたくて/何も怖くないふりをしていた〉というラインから始まるミディアムチューン。ノイズ混じりの強靭でしなやかなトラック、切ない叙情性を帯びたメロディ、そして、〈あの日の未来〉を描き出すリリックが溶け合い、ダンスミュージックとしての先鋭性と歌モノとしての奥深さを見事に描き出している。カップリングには昨年の『Perfume LIVE 2021 [polygon wave] 』 で披露された「マワルカガミ (polygon wave live ver.)」を収録。(森)
Awesome City Club『Get Set』
「勿忘」でブレイクし、『FUJI ROCK FESTIVAL』への出演、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に出場するなど、コアとマスを繋ぎながら日本のポップスの在り方を刷新し続けるAwesome City Clubの4thアルバム。2021年以降に配信された楽曲(「またたき」「color」「夏の午後はコバルト」「you」「雪どけ」「息させて」「Life still goes on」「On Your Mark」「楽園」)をコンパイルした本作は、誰もが気軽に楽しめるJ-POPとしての機能を高めながら、最新のグローバルポップとの親和性を強め、さらに“男女ツインボーカル×ギター”というバンドとしての在り方を同時に提示した作品となった。新曲「ランブル」は、和のエキゾチズムとネオソウル系のトラックを組み合わせたミディアムチューン。シティポップの潮流を感じさせるプロダクションも素晴らしく、世界的ヒットを狙える楽曲に仕上げている。(森)