緑黄色社会、豊かなサウンドで届ける真摯なメッセージ 『Mステ』の「キャラクター」初披露が与えたインパクト

緑黄色社会「キャラクター」初披露のインパクト

 緑黄色社会が1月21日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演し、森永製菓「受験にinゼリー2022」TVCMにも起用されて話題を集めている新曲「キャラクター」をテレビ初披露した。

 華やかなイントロから始まり、〈誰だってneed youだ/君のことがとても愛おしいんだ〉というラインが響く「キャラクター」は、緑黄色社会のポップネスと前向きな意志が溢れ出す、リョクシャカ流応援ソング。カラフルなスーツスタイルの衣装をまとったメンバー4人は、楽曲の持つハイブリッド感とドラマティックなメロディを、躍動感あるパフォーマンスで描き出した。ライブの臨場感をダイレクトに感じさせながら、楽曲の魅力をしっかりと伝える演奏は本当に見事。ダイナミックかつチャーミングな歌声を響かせる長屋晴子(Vo)、キレのあるギターカッティングで楽曲をドライブさせる小林壱誓(Gt)、しなやかなファンクネスをたたえたスラップベースを放つ穴見真吾(Ba)、キャッチーなピアノの旋律で楽曲に彩りを与えるpeppe(Key)と、“全員が主人公”と称すべきステージングも素晴らしい。メンバー全員の溢れんばかりのメロディも印象的だった。

 「Mela!」(アルバム『SINGALONG』/2020年)のヒットによって、コロナ禍に抗うようにブレイクを果たした緑黄色社会。音楽番組の出演も急激に増えたが、メディアを介してリスナーに届けるスキルも確実に磨かれているようだ。

 放送終了後、SNSでは「Mステの『キャラクター』、すごく力強さを感じた!」「MV観たけど、この曲の持つ明るさには元気づけられる」といった言葉が並んだ。「キャラクター」のテレビ初披露は、視聴者にも新鮮なインパクトを与えたようだ。

 「キャラクター」の作詞は長屋晴子・小林壱誓、作曲は穴見真吾・peppe。つまりメンバー全員が参加している楽曲だ。当然、4人の作詞家・作曲家としての資質、そして、それぞれのプレイヤビリティが存分に発揮されているというわけだ。まず印象に残るのは、この楽曲の背景にある色彩豊かな音楽ルーツ。60年代のモータウン、70年代のディスコ、80年代のファンクなどのエッセンスを取り込みながら、2020年代における最新のJ-POPへと昇華するセンスと技術は、ここに来てさらに精度を上げている。

緑黄色社会『キャラクター』Official Video / Ryokuoushoku Shakai – Character

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