乃木坂46、AKB48、=LOVE……別グループのアイドル共演はなぜ盛り上がる? ドラマや舞台に見る交流も

 女性アイドルがドラマ、映画、舞台に出演することは決して珍しいことではないが、別グループのメンバー同士の共演作品となると、アイドルファンのワクワク感がより一層高まるものだ。

 筆者個人としては、2015年公開の映画『世界の終わりのいずこねこ』が印象に残っている。主演のいずこねこのほか、ライムベリー、みきちゅ、PIP、レイチェル、姫乃たま、コショージメグミ、蝦名恵、プティパ -petit pas!-・篠崎こころ、木村仁美、宗本花音里、Classic fairy、Peach sugar snow・桃香、恥じらいレスキュー・月詠まみ、ゆるめるモ!・あの、ようなぴ、しふぉん(すべて当時の所属グループ・名称)らが集結したときは、2010年代前半のアイドル戦国時代を締めくくる、地下界隈のメモリアルのように感じとれた。

『もしイケ』などグループの垣根を超えたアイドルの共演

 2021年以降、そういったグループの垣根を超えたアイドルの共演作が立て続けに発表されている。今年も1月15日よりスタートしたドラマ『もしも、イケメンだけの高校があったら』(テレビ朝日系)にて、乃木坂46・遠藤さくらと=LOVE・齊藤なぎさが顔を合わせている。劇中、遠藤扮する桜井カンナがイケメンに一切興味がないのに対し、齊藤演じる片桐花はミーハーでイケメンにすぐ夢中になる性格。親友でありながらタイプが正反対なキャラクターを演じている部分がおもしろい。

 また、先日まで上演されていた舞台『六番目の小夜子』では、乃木坂46・鈴木絢音とAKB48・山内瑞葵が共演。鈴木は2020年公開の映画『死神遣いの事件帖 -傀儡夜曲-』でヒロインに抜擢され、山内も子役時代にミュージカルへ出演し、2021年には舞台『フラガール − dance for smile −』にて活躍している。俳優活動にも力を入れているふたりとあって、演技のスキルを高め合う絶好の機会になったのではないだろうか。

 ちなみに山内は、前述した舞台『フラガール』にて、乃木坂46・樋口日奈、ラストアイドル・安田愛里とも共演。作品の題材となっているのは、フラ=踊り。グループは違っても大人数で一体感のあるダンスに取り組んでいる3人にとって、普段の活動が役作りをする上で基盤となったのではないか。

 ちなみに、今春公開予定の映画『IDOL NEVER DiES』では、クマリデパート・楓フウカ、まねきケチャ・中川美優、MIGMA SHELTER・ブラジル、アップアップガールズ(仮)・工藤菫らが登場し、地下アイドルシーンのグループメンバーが一堂に会している。

【特報】IDOL NEVER DiES

 そのほか近年の過去作では、ご当地アイドルたちの存在感も光ったNHK連続ドラマ小説『あまちゃん』(2013年、NHK総合)、私立恵比寿中学のメンバーだった鈴木裕乃や松野莉奈、bump.yで活動していた宮武美桜らによる映画『ジョーカーゲーム 脱出(エスケープ)』(2013年)、東京、大阪、名古屋など公演地域のアイドルたちを集めた舞台『アリスインデッドリースクール』シリーズなどもよく知られている。

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