清水翔太の教えや仲間との切磋琢磨が育んだ結束力 ZILLION、『ワンビリ』を経て見据える未来

ZILLIONデビューインタビュー

みんなのおかげで見える世界が変わった

リオン
リオン

ーーケイジさんから、「絆や友情に救われた1年だった」と話が出ましたが、絆や友情が深まったと思えた瞬間はどんな時でしたか?

リオン:コロナ禍というのもあって、対面からオンラインのレッスンに切り替わったことが何度もあったんですけど、気持ちがなかなか追いつかず、なかなか伝わらないことも多くて、フラストレーションがどんどん積み重なった時が、自分的には一番辛かったです。でもいざ対面に戻ってみんなと顔を合わせてレッスンが始まったら、沈んでいた気分が一気に吹き飛びました。オンラインの期間は辛かったけど、その期間があったからこそ、絆がより固く結ばれたんじゃないかと思いますね。

ーーオーディションの期間はお互いライバルだけど、会うとすごく嬉しかったと。

ヒロキ:そうなんです。僕自身は15歳の時から芸能活動をやってきたんですけど、ソロでタレント/モデル業をやっていたから、幸せな気持ちや楽しさを共有する相手が、マネージャーやスタッフしかいなかったんです。だからオーディションが始まった当初は僕もピリピリしてライバル心を燃やしていたんですけど、みんなといるとすごく気持ちが和んだし、自分と同じ立場の者同士で気持ちを共有したのが初めてだったから、すごく不思議な気持ちでした。ライバルなのにお互いを高め合える大切な存在と言うか。きっとそれぞれの人柄もあってこその、固い絆なんだろうなと思います。

ーーその絆と友情を、清水翔太さんもすごく評価していましたね。

カシン:みんながすごく温かくて、その絆にもっとも救われたのが僕だと思います。僕は小学生の頃から笑顔がコンプレックスで、人に笑顔を見られるのが嫌だったんですけど、それを克服させてくれたのが、間違いなくこの温かいメンバーたちです。みんなと出会って笑顔を見せることができるようになって、見える世界も感じる世界もすべてが変わりました。本当に温かくて、オーディションの対戦相手というよりも、お互いを高め合う仲間のような感覚に変わっていきました。

リオン:もちろん仲がいいばかりじゃなく、ぶつかることもたくさんあったけど、その度に気持ちをぶつけ合えたのがすごく良かったと思います。この関係はすごく特別な関係だったと思います。

モカ:オーディションの期間の中で、コミュニケーションを取る時間が長かったのも良かったと思います。単にオーディションとして競い合うだけじゃなく、相手の人柄を一から知ることも行ったし、モチベーションが下がった時はお互い励まし合った。そういう関係が、1年かけてできあがったのだと思います。

モカ
モカ

ーー特技を披露して自己紹介をする回もありましたね。

ルナ:ありました。モカちゃんは韓国語講座を開いたり。『ワンビリ』といオーディションがなければこんなに素敵な人たちに出会うことがなかったし、こうやって出会えたことが奇跡だったと思います。本当に感謝ばかりの日々でした。

ーー仲がいいからこそ、メンバーに腹を立てることもあったり?

タイラ:カシンとはカメラが回っていないところで、よくバチバチしました(笑)。でもファイナル審査の前に、メンバー全員の前で思っていることを全部話して、気持ちをメンバーと共有したんです。それもあって、ファイナル審査では自信を持ってパフォーマンスできたんじゃないかと思います。

カオラ:ファイナル審査では、私、カシン、タイラ、モカちゃん、リオン、ヒロキくんが同じグループBだったんですけど、カシンとタイラが振り付けを考える役だったんです。私たちは普通に練習をしていたら、急に口ゲンカが始まって。その時はびっくりしたんですけど、メンバーでいろいろ話し合うことができて、ケンカのおかげでグループBチームの仲がより深まった瞬間でした。

壁にぶち当たっても『ワンビリ』を思い出せば頑張れる

カシン
カシン

ーー「Timeless」は、ファイナル審査の課題曲でもあった同曲を新録したもの。MVは、前半をワンカットで撮っていて、すごく見応えがありました。楽曲の魅力やMVの見所を教えてください。

ケイジ:イントロから間奏にかけてワンカットで撮影しました。MVの撮影自体が初めてで、それがいきなりワンカットで撮るという状況だったので、最初はすごく戸惑いました。Aメロでカメラがヒロキくんの寄りを撮っている後ろを、全力疾走で次の場所に先回りしてスタンバイして、表情を作っていて。僕以外のメンバーもカメラの裏で実は走り回っていて、それでも涼しい顔でキメているところが見所です(笑)。

リオン:何事もなかったかのような顔を作るのが、すごく大変でした。

カオラ:私は、個人的に好きな部分は最後のサビなんです。屋上で撮ったシーンで、昼と夕方と夜という3つの時間帯の空が、どんどん入れ替わるような感じの編集になっていて。それが最後のサビの盛り上がりにぴったりで、気持ちもすごくアガるところなので、ぜひ注目して見てほしいです。

カシン:時間が巻き戻るみたいな感じになるんです。

ーーまさしく「Timeless」な映像になっている。

カオラ:それです(笑)。

ーー振り付けで、時計の針のような動きをしているのが印象的でした。

タイラ:ありがとうございます。あと、〈全て愛しい〉という歌詞のところで、全員で1つの大きなハートマークを形作っているところもポイントです。

ワタル:ぱっと見は気づかないと思うんですけど、実はよく見るとハートなんです。振り付けはオーディションで僕たちのレッスンも担当してくださった、Sota Kawashima(GANMI)さんに付けていただきました。本当に細かいところまで気を配らないといけない振り付けで、一つ一つの動きに意味があるんです。時計やハートもそうだし、ここで誰と誰が見つめ合っているとか、視線のことまで考えられていて。見てくださった皆さんでも、いろいろ見つけてもらえたら嬉しいです。

ヒロキ:歌詞の意味や、鳴っている音にリンクしている動きが多くて、踊るたびに新しい発見があるから、踊っている僕たち自身がすごくワクワクして楽しいです。

ケイジ:ただ僕とヒロキとルナはダンス未経験者だったので、そんな僕らにSotaさんはすごく親身になって教えてくださって。まだまだだとは思うんですけど、1年前とは比べものにならないくらい上達できたんじゃないかと思います。Sotaさんとみんなのおかげです。

ZILLION / Timeless (Official MV)

ーーその分、人の倍努力したということですね。

ヒロキ:ありがとうございます。未経験組は、とにかくみんなに追いつくので必死で。

ルナ:うんうん。本当に頑張ったよね、私たち(笑)!

ーー歌詞の部分で、思うこととか注目してほしいところはありますか?

カシン:歌の表現としては、語りかけるように歌っているところが多くて、その一つ一つに物語があり、それを分かりやすく伝わりやすいような歌い方や振り付けになっています。歌詞と照らし合わせながら聴いていただくと、その物語性がより伝わって楽しんでいただけるんじゃないかと思いますね。また、サビに〈出会ったあの日に帰ろう〉という歌詞があるんですけど、そこは意味を考えるとすごく面白いなと思うんです。

リオン:これからZILLIONとして活動していく中で、苦しくなることや壁にぶち当たることがきっとたくさんあると思うんですけど、そういう時に『ワンビリ』でみんなと出会った時のことを思い出せば、きっと頑張れると思うんですね。

モカ:初心に還るという。

リオン:今から始まろうとしている私たちの初めての曲の中で、〈出会ったあの日に帰ろう〉と、過去に向けて歌っているのがすごく面白いなと思います。

ケイジ:そういうところからも、僕らのための曲であることを実感させます。

ヒロキ:これから何年、何十年経った後でも、きっといつでも〈あの日〉に還ることができる。「Timeless」という曲は、そういう曲なんじゃないかと思います。

ーールナさんは、「Timeless」を改めて歌ってみてどうでしたか?

ルナ:ファイナル審査で歌ったものとはアレンジも変わっているので、同じ曲でも全然違う曲を歌っているような感覚です。ZILLIONとしてスタートダッシュを切るような気持ちでレコーディングしました。

モカ:『ワンビリ』の審査ではずっとルナと違うチームだったので、一緒に歌ったことがなくて。ZILLIONになって初めてルナと歌ったんですけど、そこで改めて9人で1つのチームになったんだなと実感しました。でも、ファイナル審査の時と同じくタイラやリオンと歌うところもあるので、『ワンビリ』の時の「Timeless」と、ZILLIONとしての「Timeless」という、両方の感覚が1曲の中で感じられてとても思い入れのある曲になりました。

タイラ:私もルナと歌ったのが初めてだったんですけど、「ルナと歌うとこうなるんだ」とか、「ここをルナが歌うとすごくいいな」とか発見がたくさんあって。同時に「ここを歌ってみたい」という新しい気持ちも自分の中に生まれたので、これから歌っていく曲もすごく楽しみになりました。

タイラ
タイラ

ーーそれぞれの魅力や、オーディションの時とは違った新たな魅力も感じられる歌割りになっているということですね。この「Timeless」は、皆さんの中でとても大切な曲になったわけですが、聴いてくれる人にはこの曲からどんなことを感じてもらいたいですか?

カシン:歌詞の中に〈愛しい〉というワードが出てくるんですけど、『ワンビリ』の視聴者の方はそれがメンバーに向けられているものだと感じていただけていると思いますが、僕らのことを初めて知って聴いてくださった方は、家族や恋人など聴いた方の大切な存在を当てはめて聴いてもらえたら嬉しいです。大切な人のことを思って、歌詞を読みながら聴いてほしいです。

タイラ:この歌詞は、出会ってから何かが起きて、仲直りをしてさらに絆が深まってというストーリーになっています。『ワンビリ』の視聴者ではなくても、「この子たちにはきっといいストーリーがあって出会ったんだろうな」と想像してもらえるんじゃないかと思います。歌詞の物語が伝わったら嬉しいです。

モカ:ストーリーを持っているのは私たちだけじゃなくて、聴いてくださる皆さんの中にもストーリーがあると思うので、「あの時のことを思い出すな」とか、「くじけそうになった時はこの曲を聴いて初心に戻ろう」とか、いろいろなことを感じていただけたら嬉しいです。

ヒロキ:「Timeless」というタイトルには、初心に還るという意味や時を戻すみたいな意味も込められているので、聴いていただいた方それぞれのシチュエーションでその人にとっての愛しい気持ちを感じて欲しい。愛しさを感じた瞬間に戻れる楽曲として、たくさんの人に愛されるものになって欲しいです。

ケイジ:自分は、この曲のパフォーマンス中は自分に語りかけているので、初めて聴く人も、過去の自分や頑張っている自分、くじけそうな自分と、対峙するような気持ちで聴いていただけたら嬉しいです。今は苦しかったり辛かったりする人が、自分を鼓舞するための応援ソングになったらいいなと思います。

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