清水翔太の価値観を変えたソニーミュージック発の新グループ “ZILLION”爆誕! 『ワンビリ』最終審査レポート&インタビュー

『ワンビリ』最終審査レポ

清水翔太のプロ意識にカウンターを食らわせた絆や仲間意識

清水翔太

 FINAL審査終了後、審査委員長を務めた清水翔太にインタビューすることができた。

ーー厳しい中にも優しさがある審査だと思いました。最終審査を終えた今、どんな気持ちですか?

清水翔太(以下、清水):最後にみんなが見せてくれたパフォーマンスは本当に素晴らしかった。本当に誰も落ちる必要がないんじゃないかと思ったけど、他の審査員の考え方もあった上で、本当にわずかな差だったと思う。ただこの結果は、落ちた子たちの輝きや才能を否定するものではありません。またどこかで会えると信じています。

ーー『ワンビリ』に関わった1年は、どんな期間でしたか?

清水:若い才能や未来ある人たちの人生を、この手に握ってしまっているという苦しさが、常にある1年でした。だからこそ純粋に、目の輝きだったり声の力強さや笑顔などで、元気のない世の中に対して、どれだけパワフルにアプローチできるかというところだけを、見つめることができたと思っています。ただ、本当に親心で見ていました(笑)。自分もそういう年齢になったのかと、しみじみと感じました。たぶん20代中盤くらいで審査員をやっていたら、ここまでは感動しなかったと思う。

ーー審査をする上で、気をつけていたことはありますか?

清水:自分がアーティストであるということを、どれだけ活かせるかは考えました。レコード会社の社員が見る部分とは、違う角度がないといけないと思いました。良い意味でも悪い意味でも、デビューすると本当に人生が変わってしまうから。アーティストの未来、商品としてではなくいちアーティストを志した人として見て、その未来を案じてあげないといけない立場を常に意識していました。デビューしたら売れることが正しいけど、本人の苦痛やストレスという部分で言うと必ずしも正しくはないんですね。自分がやりたくないことで注目されたり評価されることは、時にはすごく不幸なことになる。そうなってほしくないというのが、僕の強い願いでもありました。

ーーオーディションを通して、自分に返ってくるものがあって、清水さんの中にある考え方も変わりましたか?

清水:変わっていかなきゃいけなかったという感覚があります。概念として見せちゃいけないものが自分の中にはあって、ベタなことを言えば努力をしている姿を見せないとか。でも時代的にそれは違ってきていると、何となくは感じていて。だから、仲間でやっている感じが、最初は本当に理解できなかったんです。「もっと戦えよ!」と思った。「負けないぞ」とか「出し抜いてやる」という気持ちがなければ、生き残れないぞって思っていて。だから、みんなの“仲間仲間した感じ”が、ちょっと心配だったんです。でも最後にはそれが、すごく武器になりましたよね。すごくいいものを見せてもらいました。

ーー今は、いろんなオーディションからたくさんアーティストがデビューしていますが、こういう状況で思うところはありますか?

清水:いいことだと思います。僕はオーディションって好きで、それこそ『ASAYAN』を見ていた世代なので。オーディションって、見ている側も一緒に進んでいる感覚があって。本来は見られない裏側も見られるので、見る側もすごく感情移入できます。それに、時代に合っているんだろうと思います。今の時代は完璧じゃないものを求めているし、裏側を見せるものがどんどん主流になっている。完璧なパフォーマンスだけを見せるような、そういう過去のプロフェッショナルな考え方は、今の時代にはちょっと合わなくなってきているのかなと思います。

ーー9人に今後期待するところはありますか?

清水:僕が一番大事にしたのは、人に元気を与えるアーティストを作るということ。それが今という時代のカウンターとして、僕らができることの最大値だという感覚を持っていた。今はしんどい世の中だけど、輝いている彼らを見て頑張ろうと思ってもらえたり。そういう存在を目指してほしいです。

ーー最後に、ZILLIONの9人にメッセージをお願いします。

清水:プロフェッショナルであることが大事で成長という曖昧な部分にはそこまで興味がなかった僕に、絆や仲間意識というカウンターで感動させてくれた。だから「ずっと仲良くしなさいね」って言いたい。それが、今後の一番の強みになると思うから。

ZILLION

 ソニーミュージック主催オーディション”ONE in a Billion”発、応募総数5,000人以上の中から、約1年にわたる審査・トレーニングを経て勝ち抜いて結成された、平均年齢19歳・男女混成の9人組次世代型ダンスボーカルグループ。

 「多様性」をキーワードに、性別/得意分野/バックグラウンドも大きく異なる、キャラ立ち抜群“全員主役”の新しいダンスボーカルグループの在り方を体現。グループ名は、10億分の1の才能(ONE in a Billion)として選ばれたメンバー達が、Z世代を牽引するグループとして、果てのない(ZILLION)可能性とスケールを持って羽ばたいて欲しい、という願いを込めて。

ZILLIONプレデビューシングル「Timeless」

■リリース情報
ZILLIONプレデビューシングル「Timeless」
12月22日(水)配信リリース

YouTube : https://www.youtube.com/channel/UCcCV42g3LYZMKDvnYPT5Beg
Instagram:https://www.instagram.com/zillion2021_official/
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