ペンタトニックスが彩るホリデーシーズン アカペラの奥深さ際立つXmasソングカバーの魅力

ペンタトニックス、Xmasソングカバーの魅力

 さて、改めて本作の魅力に触れてみたい。アカペラという人間の声で構成された歌/サウンドの温かみや凛とした表情は、クリスマスやホリデーシーズンなど冬場に聴くことで不思議と温もりを強く感じられる。その表現方法次第で、パーティー感の強いものにもなれば、厳かな夜にぴったりなムーディーさを作り上げることも可能だ。そういった意味でも、ペンタトニックスのクリスマスカバーやクリスマスアルバムが(宗教的なクリスマス本来の意味も踏まえて)欧米でウィンターシーズンに愛聴される理由が理解できるだろう。

 もちろん、キリスト教徒にとってのクリスマスとは別の進化を遂げた日本のクリスマスでも、ペンタトニックスのクリスマスアルバムは見事にフィットする。それは、先にも触れたようにアカペラが生み出す人の温もりが、何より最大の武器だからだ。特に今回の『エヴァーグリーン』にはトラディショナルな楽曲以外にも、原曲のテクノポップサウンドを肉声(アカペラ&ボイスパーカッション)で表現したポール・マッカートニーのカバー「ワンダフル・クリスマスタイム」や、アレッシア・カーラのソウルフルな節回しが心地よい「フロスティ・ザ・スノーマン」、原曲のピースフルさに肉薄するスティーヴィー・ワンダー「アイ・ジャスト・コールド・トゥ・セイ・アイ・ラヴ・ユー」のカバーなど、日本でも馴染み深い楽曲が複数用意されている。

Pentatonix - "I Just Called To Say I Love You" - OFFICIAL VIDEO

 アカペラの世界は非常に奥が深い。と同時に、その間口がほかのジャンルより広いのも同ジャンルの良い点だろう。実は「洋楽はちょっと……」「アカペラでしょ?」などと敷居の高さを感じているリスナーにこそ、“エヴァーグリーン=常緑樹、不朽の名作”という意味のタイトルが付けられた本作はペンタトニックスの入門編として触れてほしい作品であると同時に、Little Glee Monsterを通じてペンタトニックスの存在やアカペラの魅力に惹かれた方にも手を伸ばしていただきたい、“この時期ならでは”の1枚だ。

※1:https://realsound.jp/2021/09/post-862890.html

■リリース情報
ペンタトニックス
『エヴァーグリーン』
発売中
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■関連リンク
ソニー・ミュージック公式サイト
ペンタトニックス日本公式ツイッター

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