乃木坂46 新内眞衣、異例のOL兼任アイドルからラジオスターへ 卒業の瞬間まで伝える夢を諦めない大切さ

 乃木坂46の新内眞衣がグループからの卒業を発表した。本日11月21日に東京ドームで開催される『真夏の全国ツアー2021 FINAL!』を持って卒業する高山一実、12月31日の『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)がラストステージとなる生田絵梨花に続く卒業メンバー。卒業時期は2022年1月末を予定している。

乃木坂46 新内眞衣ファースト写真集 どこにいるの?

 乃木坂46において、卒業発表の仕方は大きく分けて2パターンがある。一つは生田のように自身のブログを通じてファンへと伝えるもの。2つ目は高山がYouTubeチャンネル「乃木坂配信中」の生配信にて自らの口から告げたようなメディアを介しての方法だ。メインパーソナリティを務める『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で卒業を報告した新内は後者となるわけだが、これまでの乃木坂46における卒業発表の中で最も愛に溢れた発表の場だったように思う。

 現在、乃木坂46にはラジオパーソナリティ、もしくは番組レギュラーとして活躍しているメンバーが多くいるが、新内はその先駆けと言える存在だ。大学卒業後の2014年4月から2018年3月までニッポン放送の関連会社に勤務し、OL兼任アイドルとして活動していた新内。2015年4月に開始した初の単独パーソナリティ『新内眞衣のまいちゅんカフェ』(bayfm)を経て、2016年4月からは『乃木坂46 新内眞衣のオールナイトニッポン0(ZERO)』がスタート。同年11月にリリースのシングル『サヨナラの意味』を機に、新内は現在に至るまで選抜の常連となっていく。新内にとって2016年はターニングポイントの年となった。

 乃木坂46の活動に専念し始めた翌年4月からは、いよいよ『乃木坂46のオールナイトニッポン』がスタート。1967年にスタートし、今年55年目に突入する最も歴史ある深夜ラジオのパーソナリティを務めるまでに成長したのだ。新内のパーソナリティとしての魅力は、リスナーとの距離の近さにある。新内は21歳で乃木坂46に加入した分、10代はいわゆる普通の学生生活を送ってきた。観光大使にあたる埼玉応援団として埼玉県民の日のイベントに出演、さらにメットライフドームで始球式をするまでとなった地元トークをはじめに、アルバイト、ギャル、ドラマ……といった飾らない等身大のトークを通して見えてくるのは、アイドルとしてではなく一人の新内眞衣としての素顔。1部に昇格してからは、週替わりパーソナリティとしてメンバーが1人出演するようになったが、新内のスタンスは一貫して変わらなかった。

 久しぶりの1人での2時間生放送。前日、Instagramのストーリーズに投稿された「わたしから大切なお知らせがあります」のアナウンスから、多くのファンは新内の卒業を予感していたはずだ。人一倍涙もろい新内は、これまで様々なメンバーの卒業コンサートで大粒の涙を流してきた。「ここで大切なお話をさせていただきます」と話し出す新内だが、すでに涙声。「少し耳を……いやー泣けるー。はや」とスタッフ陣も慌てる泣きの早さ。その口調からは、聴いている人は卒業発表を覚悟しているだろうという共通認識が伝わってきた。

 そこから落ち着きを取り戻した新内は卒業への思いを語っていく。来年の1月に30歳を迎える新内は、30代を機に新しい人生を歩みたいと思い卒業を決断した。卒業を考え出すようになったのは、25〜26歳の頃。2016年の転機が新内を乃木坂46にもう少しいたいととどまらせた。いつしか夢物語として話していた『オールナイトニッポン』での卒業発表。『0(ZERO)』で3年、1部で3年、計6年という長きにわたりパーソナリティを務め上げ、自身も認める「素敵な終わり」を迎えることができた。選抜常連メンバーにはなったが、ユニットには縁遠く、フロントにも選ばれることのなかった新内がソロ曲「あなたからの卒業」をもらえたことも、乃木坂46としての素敵な終わりの一つだろう。

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