King & Prince 永瀬廉からSixTONES 松村北斗へ 朝ドラ出演をオーディションで掴み、飛躍するジャニーズたち

 連続テレビ小説『おかえりモネ』(NHK総合)で主人公の百音(清原果耶)の幼なじみである及川亮を演じた永瀬廉(King & Prince)。永瀬の感動的な演技が多くの人の心に響き、彼の出演回には何度もドラマ中の愛称「#りょーちん」がTwitterのトレンドに上がるほどの注目を集めた。本日10月29日の最終回に向け大きな盛り上がりを見せてきたと同時に、11月1日からスタートする連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』に出演する松村北斗(SixTONES)にも期待が寄せられている。本稿では永瀬の演技を振り返ると同時にバトンタッチで出演となる松村の演技についてフォーカスしたい。

オーディションで掴んだ役で切り開いた俳優・永瀬廉としての新境地

 「お前になにがわかる。そう思ってきたよ、ずっと! 俺以外の全員に!」。これまでずっと「大丈夫だから!」と自らを偽り続けた亮の決して見せなかった心の声が響く。父親・新次(浅野忠信)と対峙するシーンでは心の叫びをぶつけ、想いを寄せていた百音に気持ちを伝える場面では溢れ出す切なさが見る人の涙を誘う。百音の妹、未知(蒔田彩珠)と徐々に心を通わせていく姿など、永瀬の名演技は回を重ねるごとに鋭さを増した。今回の亮役はオーディションで勝ち取っていたことを自身が各メディアに明かした際に「朝ドラのオーディションを受けることができただけでもうれしかったので、落ちてもしょうがないという気持ちで、全力投球で挑みました。それでまさか受かるとは!と驚きましたし、素直にうれしかったです」と語った。人気グループKing & Princeのメンバーである永瀬がオーディションに挑戦したことに驚きの声が挙がったと同時に、SNSにはファン以外の視聴者から感心する意見も多く寄せられた。

 ベテランの俳優陣の中にあって演技経験は決して多くはない永瀬であったが、ステージでのキラキラオーラを完璧に封印。震災での母の死や、それに苦しむ父親の悩みまで抱える青年を見事に演じきった。今回の演技の経験を生かし永瀬が次に挑むのは来年1月スタートのNHK土曜ドラマ『わげもん~長崎通訳異聞~』での主演。自ら掴んだ朝ドラのキャリアを糧に、俳優・永瀬の快進撃が始まったことを印象付けた。

SixTONES 松村北斗、アート好きな一面で磨く表現力

 そして永瀬からバトンを引き継ぐ形で11月1日からスタートする連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』に出演するのが松村だ。松村はこれまでドラマ『私立バカレア高校』(日本テレビ系)、『ぴんとこな』(TBS系)、『SHARK』(日本テレビ系)、『パーフェクトワールド』(カンテレ・フジテレビ系)などに出演し、演技の経験が豊富。『パーフェクトワールド』の名演に加え、筆者が印象的だったのは『一億円のさようなら』(NHK BSプレミアム/4K)だ。上川隆也が演じた主人公・加能鉄平役の若かりし頃の役に挑戦した松村の自然体の芝居に惹きつけられた。しっかりとした役作りをした上で、ドラマのストーリーに溶け込んでおり、これからのジャニーズの若手俳優をけん引していく存在になるのではと感じた。森七菜とW主演を務めた映画『ライアー×ライアー』ではイケメンだけど無愛想な男子・透役を好演。映画を観た人たちからは「キュンキュンした」「もう一度観たい」など大きな反響が寄せられた。

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