『TIF2021』総合プロデューサーが語る、エンタメ業界に求められる意識と覚悟 今目指すべきアイドルフェスの在り方とは

『TIF2021』総合Pが語るアイドルフェスの在り方

 10月1日、2日、3日の3日間、お台場・青海周辺エリアにて『TOKYO IDOL FESTIVAL 2021』(以下『TIF2021』)が開催される。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、お台場での開催が中止に。代わりに『TOKYO IDOL FESTIVAL オンライン2020』(以下『TIFオンライン』)として配信形式で行われ、リアルイベントなどが激減したアイドルファンはもちろん、出演するアイドルたち、さらにはアイドルを日々支える運営側にも明るい未来を感じさせる役割を担った。

 リアルサウンドでは、同フェスのチェアマンを務める長濱ねるに続き、総合プロデューサーの菊竹龍氏へもインタビューを行った。昨年の『TIFオンライン』の感想から『TIF2021』への意気込み、そして未だ収束を見ないコロナの影響下におけるイベント開催について、率直に答えてもらった。(編集部)

『TIF2021』におけるコロナ対策

ーーまもなく『TIF2021』が開催されます。開催を目前にして今の心境をお伺いしたいです。

菊竹龍(以下、菊竹):僕らプロデューサーチームは準備も落ち着いてきて、現場のディレクターチームが最後に詰めていくというところにあるはずなんですけど、ずっとコロナ対策について考えていて(取材は9月16日に実施)。本当はもっとイベントの中身について他に何ができるのか、どうやってお客さんに楽しいことを届けられるかを議論していきたいんですけど、現時点でプロデューサーの立場ではコロナ対策が最優先。でも、それはどのフェスも同じだと思うのでしょうがないかなと。

――あえてオブラートに包まずストレートに言いますが、今年の『TIF2021』は昨今の状況を踏まえても間違いなく“大型イベント”に括られますよね。

菊竹:政府は1000人以上集客するイベントを“大型イベント”と呼んでいますよね(※1)。

――事前のお話によれば、これまで開催された他のフェスやイベントに足を運んで、実際にどんな対策をしているのかご覧になったそうですね。

菊竹:5月の『JAPAN JAM』に行ったんですけど、ステージ前方の足元に格子状の区画が設けられていて、一人ひとりが目に見えるような形でソーシャルディスタンスを取れるようになっていたのはすごく良いなと思いました。なので『TIF』でもやろうと思っています。ただ、SMILE GARDENの地面は凸凹なのでどうやって線を引こうかなと……とにかく30人ぐらいの区画を細かく作って、その都度誘導員を置いて指示を出す。何にしても密を防ぐことが大事なので。

 それとイベントに関するニュースは逐一チェックしています。この1年半、イベントにおけるコロナ対策についてずっと考えていると、自分が何かを判断するその時その時で、感染対策における効果的な施策が少しずつ変わっていくんですよ。例えば、去年の『TIFオンライン』の時では、フェイスシールドが最も有効だから全員付けようみたいな流れだった。でも今はフェイスシールドだけでは対策が不十分という声もあって、むしろ現場からすると、マスクをしてフェイスシールドも付けると何を言っているか聞こえなくて、聞き手が話し手に近寄ってしまい逆効果なんじゃないかという意見もある。時間が経つにつれ、その時々でベストとされる感染対策というのが出てくるんですよ。だからこそ何か1つを参考にするんじゃなく、ずっとウォッチしていくことが大切だと思っています。

ーーライブを観る際の感染対策はわかりましたが、個人的にライブを観ている時以外の導線も重要だと思っています。

菊竹:その点については導線もなるべく広く取ろうとしています。今まではSMILE GARDENの後方はフリーエリアにしていたんですけど、今年はそのフリーエリアも全てSMILE GARDENとしています。各ステージにおける入退場の導線も入口は入口だけ、出口は出口だけと一方通行にする予定です。

ーー今考えられる密が生まれるであろう可能性をとにかく潰していっていると。

菊竹:はい。ただ、今考えているのは『TIF』の会場以外、つまりは周辺の公道や公園などでお台場に来ている人が、路上飲みするなどのルール違反をしていた場合どうやって注意していくのかということ。それ以前に、我々にそれを注意する権利はあるのか、みたいなところを相談しています。

――そこは来場される方の意識に委ねなければならない部分でもありますよね。

菊竹:そうですね。もし『TIF2021』のリストバンドをした人がお台場周辺で酒盛りしていたとして、それを『TIF2021』を知らない人が見てしまったら、イベントに対して悪いイメージを持つだろうと思います。だからこそ、イベントとして会場内にいない人をどこまで管理できるか、そもそも管理していいのかを考えていかなければならないんです。

ーー難しい問題ですね。ちなみに菊竹さんはじめ、運営スタッフや当日出演されるアイドルの皆さんはどのような感染対策を?

菊竹:それで言うと、先ほどの感染対策のトレンドではないですけど、去年と今年で大きく違うのは抗原検査ですね。この1年で検査自体の精度が上がって、当日その場で自分たちで検査できるようになった。ちなみにすべてのスタッフ、アーティストに前日夜に抗原検査を受けてもらわなければならないので計6000キット発注しました。

――6000キットも?

菊竹:『TIF2021』は3日間開催なので、スタッフなど従事する人は3日間検査することになります。フェス前日のリハから現場入りする人は4日間、計4回検査することになるので6000キットは必要なんです。

ーー出演するアイドルはもちろん、それに帯同するマネジメントの方なども含みますからね。

菊竹:会場で椅子を並べるアルバイトの方たちも含みます。



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