三代目 J SOUL BROTHERSの10周年を振り返る 第8回:進化した7人が掲げた「RAISE THE FLAG」という名の新たな革命

三代目JSBの10周年を振り返る 第8回

 ドームツアー真っ最中の9月19日には、グループ初の配信シングル「Rat-tat-tat」もリリースしている。同曲は、NAOTOと山下がアンバサダーに就任した、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン期間限定イベント「ユニバーサル・サプライズ・ハロウィーン」内で行われる「ゾンビ・デ・ダンス」のテレビCMソング。期間内には、実際にパーク内でもゾンビダンサーとゲストが一丸となり、小林が考案したコミカルな“Rat-tat-tatダンス”を踊るイベントが開催された。さらに“Rat-tat-tatダンス”はTikTokでブームとなり、2020年にNAOTOが始動したYouTube「EXILE NAOTO オネストTV」でも“ゲリラタタ”として名物企画に。コロナ禍のステイホーム期間には“リモートゲリラタタ”も誕生し、EXILE TRIBE全体を巻き込みながら長きに渡って愛される人気曲となった。今後にそんな可能性を秘めた「Rat-tat-tat」を武器にして、2019年、三代目 J SOUL BROTHERSは『三代目 J SOUL BROTHERS LIVE TOUR 2019 “RAISE THE FLAG”』で日本を熱狂させていったのだった。

三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBE / Rat-tat-tat (Music Video)
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 グループとしての活動に力を入れながらも、ソロ活動も勢いが止まらない。レコード会社移籍を機に、CRAZYBOYからCrazyBoyに改名したELLYは、2つの配信シングル「PINK DIAMOND」(8月23日)、「PINK DIAMOND Part2」(9月21日)と、1枚のシングル『DONNA???』(11月13日)をリリース。HIROOMI TOSAKAは、2枚のシングル『SUPERMOON』(4月10日)、『OVERDOSE』(11月20日)と、2つの配信シングル『BLUE SAPPHIRE ~劇場版「名探偵コナン 紺青の拳」ver.~』(5月24日)、『SUPERMOON ~閃~』(7月12日)をリリースした。 RYUJI IMAICHIはシングル『RILY』(10月30日)をリリース。楽曲と連動したオリジナルアパレルブランド「RILY」を立ち上げ、クリエイティブディレクターとしても新たな一歩を踏み出す。同じく、自身のアパレルブランド「STUDIO SEVEN」を持つNAOTOは、俳優として主演を務めたFODドラマ『ブスの瞳に恋してる2019 ~The Voice~』も9月から放送開始となった。

 この時期、一番ハードな生活を送っていたのは、『ZIP!』(日本テレビ系)の火曜パーソナリティとしての顔を持つ山下ではないだろうか。ツアー会場では観客と「ZIP!」コールで1つになりつつ、公演の翌日には朝から『ZIP!』に出演する姿に、ファンは心からのエールを送ったはずだ。ドラマ『シャーロック』(フジテレビ系)や映画『町田くんの世界』に出演した岩田も、2020年以降の出演作が多数あることから、俳優として撮影に追われていたことが窺える。かねてより積極的に海外にアプローチしていた小林は、11月にNetflixで全世界同時配信された映画『アースクエイクバード』で念願のハリウッドデビュー。ますますスケールの大きな男になっていた。

 そして7人は、年始に掲げた新たな革命の旗を手に、デビュー10年目を迎える2020年へ。デビュー当初は不安と緊張が入り交じった表情をしていたメンバーも、「RAISE THE FLAG」のMVでは自信に満ちた表情で未来を見つめる。その胸には、数え切れないほどの勲章と、大切なファンの笑顔が輝いていた。

※1:https://natalie.mu/music/news/323310

三代目 J SOUL BROTHERS History バックナンバー

第7回:音楽・俳優・パーソナリティ……ソロ活動の多角化で際立つ芸術性
第6回:前代未聞の東京ドーム10daysで快挙&ソロ活動もさらなる飛躍へ
第5回:ソロ活動の拡大や『HiGH&LOW』で示した“エンターテイナーの生き方”
第4回:ダブルミリオン達成&メンバー個々の活躍で“2015年の顔”に
第3回:三代目 J SOUL BROTHERS History バックナンバー
第2回:EXILE魂を受け継ぎ、急速に成長した“ブレイク前夜”
第1回:過酷な試練乗り越えた7人による“始まりの瞬間”

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