SixTONES 田中樹、巧みなラップにとどまらない抜群の歌唱力 表現の幅広さとメッセージを伝える姿勢
歌唱力もさることながら、歌詞に込められたメッセージを伝えようという姿勢が伝わってくるのが田中の特徴の一つ。それはSixTONESの楽曲に限ったことではなく、7月14日放送『2021 FNS歌謡祭 夏』(フジテレビ系)で見せたCreepy Nutsとのコラボレーションでも感じられた。披露した「かつて天才だった俺たちへ」は、本来R-指定が一人で歌うパートを田中と分けていた。
通常よりも多く尺を設けてもらったという冒頭のフリースタイルラップパートでは、どこか緊張した様子が感じられなくもなかったが、声を発すると目つきが変わり力強いメッセージをぶつけた。爽やかさをまとった歌唱はもちろん、身振り手振り、表情を交え、音ノリを保ったまま最後まで歌い上げた。
その後のラジオ番組で、「緊張した」と振り返り、「せっかくなら満喫しようと楽しむようにシフトしました」と話していたように、田中の前向きな心情がパフォーマンスからも伝わってきた。先日の『アイ・アム・冒険少年』(TBS系)に出演した際も、45リットルのバックパックにSixTONESのシングル、アルバムジャケットを持っていったほど、田中はSixTONESのメンバー、SixTONESの音楽への愛情が誰にも負けないくらいに強い。
さて、「オオカミカラオケ」はモニターをみながらカラオケを披露し、そこの映るのはカラオケ映像か、ハリウッドザコシショウの映像かを当てるクイズ。前回はジェシーが挑戦し、尾崎豊の「I LOVE YOU」を熱唱していたのだが、モニターに映るザコシショウの映像に途中から爆笑していた。わずかなパートではあったがうっとりするほどの美声を聴かせてくれた。今回の放送では田中が情熱的なバラード曲、ONE OK ROCK「Wherever you are」に挑戦したことで、その歌唱力が多くの人に広まるきっかけになっただろう。