“日プ2”『THE FIRST』『Girls Planet 999』…各オーディション番組テーマ曲の特徴は? まっすぐに表現する練習生の努力

 近年、アイドルを語る上で欠かせないサバイバルオーディション番組ブーム。以前は、デビューを果たしたアイドルは事細かにコンセプトを定められることが多く、その中で自身の個性を発揮し適応させていくケースがほとんどだった。しかし、オーディション番組の盛り上がりとともに、参加する練習生たちはデビューする前の段階で自身の魅力をアピールすることができるようになった。全員がデビューという夢を掲げ、その夢に向かって直向きに努力する姿がファンの心を掴んでいるのだ。そんな練習生たちをイメージして制作されるオーディション番組のテーマソングは、各番組の特徴を捉えながらも、練習生の努力や青春をまっすぐに表現しており、ファンからの支持も厚い。今回はその中から最近話題となった楽曲を紹介していきたい。

『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』
『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』

 韓国で始まった『PRODUCE 101』シリーズの日本版第2弾となる『PRODUCE 101 JAPAN SEASON2』。同番組では、グローバルボーイズグループの結成のために、練習生が様々なバトルを繰り広げてきた。テーマソングであった「Let Me Fly ~その未来へ~」は、そんな番組内容とリンクした楽曲となっている。同楽曲の振り付けは翼をイメージしたものが多く、世界へ羽ばたくことを夢見る練習生の姿が印象に残っているだろう。これまでの『PRODUCE 101』シリーズといえば、「国民プロデューサー(視聴者)が1Pick(推し)を選ぶ」という番組のシステムから、“PICK ME”というキーワードの印象が強かった。しかし、日本版のテーマとしてはグローバルな要素が欠かせない。そのため、番組を通じてデビューすることを目指すのはもちろんだが、脱落してしまってもそれぞれの未来へ羽ばたけるという応援ソングとしての一面もあったのではないだろうか。フレッシュで爽やかなパフォーマンスは、これまでの日本のボーイズグループと共通した輝かしさも感じられる。また、『PRODUCE 101』シリーズのテーマソングは、ピアノアレンジのバージョンも配信されている。オーディション番組だからこそ生じる様々な局面では、このピアノアレンジがBGMとして流れることも多く、ファンの涙を誘う。オーディション番組の等身大の光と影を、アレンジを駆使することで絶妙に二面性を表現しているのも聴きどころだ。

Let Me Fly ~その未来へ~ [PRODUCE 101 JAPAN SEASON2]

 アーティストのSKY-HIが主催したプロジェクトである『THE FIRST』は、公開オーディション形式で進められ、先日デビューグループであるBE:FIRSTのメンバーが決定したばかりだ。世界に通用する日本発パフォーマンスグループの結成を目標に、長期間に及ぶ本格的な選考でも注目を集めていた同プロジェクト。そのテーマソングであった「To The First」は、SKY-HI自身が制作を担当したものだ。同楽曲は、夢を叶えるために厳しい現実へと立ち向かうエナジー溢れる一曲となっている。初めに公開されたSKY-HIが歌唱したバージョンでは、SKY-HIらしいカリスマ性と夢を追う者の心の叫びを代弁するかのような迫力とが相まって、釘付けになる演出だった。同楽曲は、候補生達も合宿最終審査でパフォーマンスを披露。候補生自身によって考え尽くされた挑戦心溢れるステージからは、SKY-HIバージョンとは異なる威勢の良さと個々人の伸び代・スキルの高さを発揮し、多くの視聴者を感動させた。結果として7人のメンバーで活動することになったBE:FIRSTは、公開されたプレデビュー曲「Shining One」MVの再生回数がすでに800万回を超えており、その注目度の高さを感じられる。

SKY-HI / To The First -The Days Of THE FIRST- (Music Video)
BE:FIRST / Shining One -Music Video-

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