フレンズが明かす、新体制で踏み出したポジティブな一歩 アルバム『SOLAR』制作を経たバンドへの確信

フレンズ、新体制でのポジティブな一歩

 フレンズが新体制初のアルバム『SOLAR』を8月4日にリリースする。

 映画『花束みたいな恋をした』をきっかけに再注目されている「NIGHT TOWN」のリアレンジ版含め、計16曲を収録した『SOLAR』は、前半に新体制になってから作った新曲が、そして後半に既発シングル曲が収録されている。特に新曲群は、これまでのフレンズにはなかった新しさ、新体制の可能性を感じさせる仕上がり。一番に伝わってくるのは「音楽って楽しい!」というピュアな喜びであり、これを聴けば「これからのフレンズはどうなるんだろう?」という不安なんて軽やかに吹き飛ばされてしまうものだ。ピンチを乗り越え、音楽で笑う4人の姿は眩しくて頼もしい。新生フレンズのポジティブなエネルギーについて、メンバーに語ってもらった。(蜂須賀ちなみ)【記事最後にプレゼント情報あり】

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新曲でいかに新しさ、4人のパワーを見せるかに力を入れた

――5人では活動できなさそうだという状況になったとき、率直にどう思いましたか?

えみそん(Vo):フレンズは去年が結成5周年で、やりたいことがたくさんあって、未来が見えていた状況だったので、寝耳に水という感じでした。でも、じゃあその一件ですべてをゼロにするのかと言ったら、それは違うというか。やりたいことがあるのにそれをやらないというのは、やっぱりモヤッとするなあと思ったんですよね。そこから4人で話していくうちに、バンドを続けることの大切さとか、目標とか、どんどん擦り寄っていった部分があって。会話の中で自然と「4人で続けよう」というふうになっていきました。とはいえ、作曲やアレンジをメインでやっていたのは彼(ひろせひろせ)だったので、最初は「どうしようかな?」と。「一緒にやっていた漫才っぽいMCはどうしよう?」とか……。

長島涼平(Ba/Cho、以下長島):(笑)。わりとすぐに4人で話したけど、前を向けたタイミングはそれぞれ違ったと思います。僕は、ライブの面では不安がありましたけど、音楽的な面はあんまり心配していなくて。

三浦太郎(Gt/Vo、以下三浦):僕もそうかな。みんな個性があるのは知っていたので、そういうものを出していければ、もっといいフレンズになるんじゃないかなという期待感がありました。

関口塁(Dr/Cho、以下関口):僕は最初は不安でしたけど、「続けていく」という選択を採ってからは終始前向きです。

えみそん:私は、楽曲を作るまで「4人でも大丈夫だな」と確信できていなかったんですけど、4人のエッセンスが入ったものが実際に出来上がったときに「いける!」と思いました。

――その「まずは4人で曲を作ってみよう」というのが今回のアルバムの出発点ですか?

三浦:そうですね。「急上昇あたしの人生」が4人で初めて作った曲でした。

えみそん:今回のアルバムは、私たちの中で「2ndアルバムであり1stアルバム」という共通認識があるんですよ。

――5人のフレンズにとっての2ndアルバムであり、4人のフレンズにとっての1stアルバムだと。

えみそん:はい。多分5周年のタイミングでアルバムを出していたら、8曲目以降の、今まであった曲とのバランスを考えたうえで新曲を作っていたと思うんですよ。だけど今回はそうではなく、新曲でいかに新しさを見せるか、4人のパワーを見せるかという方に力を入れていきました。

――そう考えると、新曲だけしか収録しないアルバムにする手段もあったのでは?

長島:もちろんそういう話も出ました。だけど、別に僕ら、過去の曲が嫌いなわけじゃないですし、その時々で当時のベストを出してきたと思っているので。僕は今回のこのバランス、いいなあと思っています。もしもこれが全曲新曲だったら、もうちょっと力の入った作品になっていたかもしれないし。

――その結果、16曲入りの大ボリュームなアルバムになって。

長島:ははは、多すぎですよね。でも、いい曲ができたからいっぱい入れたいなあと純粋に思って。

三浦:入れない曲が出るのもかわいそうだし。でもこうやって見ると、結構出していたんだなと感じますね。

関口:確かに。

――アルバム自体は3年ぶりですけど、その間、シングルリリースや単曲配信をしていましたからね。「急上昇~」が4人で作った最初の曲とのことなので、改めて、いつ頃どのように作った曲なのか教えていただけますか?

フレンズ「急上昇あたしの人生」(ひかりTVオリジナルドラマ『取り立て屋ハニーズ』主題歌)

えみそん:まず、ひかりTVオリジナルドラマ『取り立て屋ハニーズ』の主題歌のお話をいただいて。『取り立て屋ハニーズ』は“人生いろいろあるよね。でも借りたお金は返してね”というテーマのドラマなんですけど、そのテーマに沿って、太郎くんと私で3~4曲書いたんです。それが……年末? 年明け?

三浦:……いろいろなことがありすぎたので、正確な時期を憶えていないんですけど(笑)。

えみそん:確か、冬の寒い時期でした(笑)。で、その3~4曲の中からこの曲が選ばれて、フルで作っていくことになって。

関口:4人でえみそん家に行ったんだよね。

えみそん:そうそう。それまでは、ひろせがパソコン上で作って、そこにはめていく作業だったんですよ。だけど今回は、まずスタジオに入って、セッションみたいな感じで作ってから、みんなをうちにお招きして、パソコン上で入れてみたりしました。最終的にJUVENILEにシンセプログラミングを頼んだことも含めて、初めての作り方でしたね。

――4人で作る最初の曲だから、今までとは違う作り方にしてみようと思ったのでしょうか?

えみそん:そうですね。この5年間の活動を通じて私が思っていたのは、フレンズのメンバーはみんな、好きな音楽や個性、ルーツがしっかりとしているから、一人ひとりの個性が反映されている音楽をやるのが一番楽しいんじゃないかなということで。それができたらいいなあという気持ちで、うちにお招きしました。

三浦:ギターなんて最初6~7本入れたんですよ。今までだったら、ひろせが調整してくれていたので多めに入れていたんですけど、えみそんの場合、それが全部OKで(笑)。

えみそん:いや、入れたいんだろうなあと思ったから(笑)。

三浦:(笑)。だから、それが結果的に個性に繋がったのかなとは思いますけどね。

長島:あと、えみそん家で作業しているとき、サビのあとのベースとギターが決まったんだよね。急に「こんなの入れてみよう!」「せっかくだからユニゾンしたいよね」みたいに。

三浦:あ~、そうだった! 最初はもうちょっと速弾きっぽいことしてたよね。

長島:X JAPANみたいな(笑)。結局RECの当日に決まって。

関口:ブースでずっと2人で考えてましたよね。

長島:そういうふうに、「こういうのがあったらいいんじゃないか」というアイデアをその場で出していく感じはえみそんのいいところだなと思いました。

――あの間奏はライブで観たときめちゃくちゃテンション上がりました。

えみそん:2人に背中合わせで弾いてほしいなと思ったんですよね。箱馬に足をかけたりしながら。でもライブで2人を前に出すときにさ「名前呼べばいいのかな?」「どうしよう?」と思って。

三浦:あはははは! 今までやってこなかったからね。

――そして、新体制初ツアー(『フレンズワンマンツアー“UNO!”』)で初披露された新曲が「東京今夜」でした。この曲については三浦さんがMCで「(デモを聴いた時)売れたなと思った」と言っていましたね。

フレンズ「東京今夜」

三浦:はい、最高だなと思いました。僕、長崎の佐世保出身なんですけど、地方民からすると東京って憧れの地じゃないですか。上京してきて故郷を寂しく思う気持ちとか、街のきらびやかさに対する憧れみたいなものがあったんですけど、その分、“東京”とつく曲を書くのは結構ハードルがあったというか。だから、前にやっていたバンドでも“東京”とつく曲は書けていなくて。

――はい。

三浦:自分の言葉で書くのはやっぱり違うなあと思っていたところで、えみそんがこの曲を書いてきてくれたんです。わりと最初の段階から〈東京/今夜〉という歌詞が入っていたので、「僕の好きな東京のイメージにめっちゃハマってる!」「これは嬉しい!」と思いました。

――この曲はどういうふうにイメージを膨らませていったんですか?

えみそん:東京のとある主要都市で、人目を憚らずめちゃくちゃチューしているカップルを見て。「どうして家でしないのかな?」「寒いのになあ」と思ったんですけど、この人たちには家でできない何かしらの事情があるのかなと思ったんですよね。きっと何かしらの背景が2人を今こうさせているんだ、すごいなあ、と思った気持ちを歌にした曲です。そのカップルには申し訳ないけど、すごい見ちゃいました。

三浦:俺、そういうの見るとアテレコしたくなっちゃう。「まだ帰りたくない」「でも、もう……」みたいな。

関口:ちょっとそれには共感できないです。

長島:やっていること変態じゃん。

三浦:えー!? 

長島:でも2人のストーリーは考えちゃうよね。

えみそん:実家暮らしなのか、はたまた配偶者がいるのか。もしくは、「この人はまだ家に招きたくない」「何回か会ってからがいいな」という素敵な発想かもしれないし。

長島:そのマインドの人、外でチューする?

――私はそういうカップルを見ると顔をしかめてしまうタイプなんですけど、その2人のおかげでこんな名曲が生まれたなら、捨てたもんじゃないなあと思いました(笑)。

えみそん:あはははは! ありがとうございます。

――新体制初ツアーで、新機軸にあたる「急上昇あたしの人生」とフレンズの王道を更新するような「東京今夜」を聴けたので、他の新曲も楽しみにしていたんですけど、実際蓋を開けてみたら、新鮮味を感じさせる曲ばかりで。

えみそん:「えみそんがフレンズで書くんだったらこういう曲が欲しい」とみんなが言ってくれるので、そこに対してアプローチしていった感じですね。でもまだまだ全然、もっといろいろなパターンでいけるというか。そう思えるのは、みんなが「こういう曲が欲しい」って言ってくれるからだし、つまり、フレンズだからこそだと思います。

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