KinKi Kids、Kis-My-Ft2、嵐、Sexy Zone……グループの歴史と絆が詰め込まれた節目を彩るジャニーズ楽曲
ジャニーズグループの中には、グループの歴史やメンバーの絆を歌に込めた楽曲が存在している。これらの曲はメンバーをはじめ、ファンにとってもかけがえのない大切な曲として、ライブなどでも披露され、忘れられない思い出となっている。今回はファンに愛されるグループの歴史が詰まった楽曲にスポットを当て、その魅力を検証したい。
相異なる魅力と個性の融合:KinKi Kids「アン/ペア」
KinKi Kidsの最新シングル『アン/ペア』が、7月27日発表の「オリコン週間シングルランキング」で初登場1位を獲得した。CDデビュー24周年記念日の7月21日にリリースされた同シングルの表題曲は、二人の異なる個性が見事に融合し、大人の魅力として昇華されている。
本楽曲は「カナシミ ブルー」などを手掛けた堂島孝平が作詞作曲を務めたミディアムナンバー。『音楽の日2021』(TBS系)で同曲が披露された際には、堂本光一が衣装の背に忍ばせていた、KinKi Kidsと番組司会を務めた中居正広が約30年前に撮影したスリーショットが話題となった。虚しく結ばれない愛を歌う「アン/ペア」だが、MVではKinKi Kids初の試みとして光一・剛それぞれが得意とするジャンルの振り付けを披露。同じ楽曲で別々のダンスをするという難しい試みであるが、いざ映像になるとしっくりとハマり、まさにKinKi Kidsだからこそ成し得る「アン/ペア」な表現が完成した。2人のこれまで紡いできた歴史の深さ、濃さを体感できる楽曲となっている。
まるで宝探しのような楽しさ:Kis-My-Ft2「A10TION」
今年でデビュー10周年を迎えたKis-My-Ft2。デビュー10周年を記念して8月10日にリリースされるベストアルバム『BEST of Kis-My-Ft2』には全66曲が収録予定。「A10TION」は10周年記念作品として、キスマイの新たな船出に“注目”という意味もかかった1曲となっている。リリースに先駆け、7月15日にはYouTubeにて「A10TION」のMVがプレミア公開された。
同曲には、ファンへの感謝の気持ちと、これまで支えてくれたファンと共に歩んだ10年間を振り返り、「この先もずっとキスマイらしく歩んでいこう」という思いが歌詞や映像に込められている。MVはキスマイと仲間たち(なかまっち)が、新たな旅のために気球艇を作り始めるという世界観で、映像のいたるところにこれまでリリースされた楽曲にゆかりのある人物やセット、振付などがちりばめられている。ファンにとっては、キスマイと歩んだ10年を懐かしみつつ、宝探しをするような気持ちで何度も繰り返し楽しむことが出来る。また歌詞の〈Next decade〉というワードには、これまでの10年で満足することなく、次の10年を見据えた7人の決意が込められているように思う。
ファンファーストを貫く嵐スピリッツを感じる名曲:嵐「5×20」
2009年の国立競技場で行われた『ARASHI Anniversary Tour 5×10』東京公演で初披露された「5×10」。5人のデビューからの歩みをメンバー自身の言葉で繋いだ、嵐とファンの特別な1曲だ。デビューからの歩みを心に染みる言葉で紡いだストレートな歌詞は、実に嵐らしい伝え方で10周年を共に迎えたファンの心に響いた。
それから10年、デビュー20周年に届けられた「5×20」。櫻井翔いわく、“×”の右の数字は変わっても左の“5”が変わらないことがすごい、とのこと。この言葉の重みと同じく、歌詞は「5×10」をオマージュしながら、嵐としての20年を振り返り、風を送り続けてくれたファンに向け感謝を込めた、5人の熱い思いが綴られている。嵐ファンにとっての「5×10」「5×20」は、嵐と共に歩んだ歴史だけでなく、活動休止中でも変わらずファンの気持ちに寄り添い続ける内容であることからも、常にファンファーストの嵐を身近に感じられる特別な楽曲なのだ。