A.B.C-Z 河合郁人、ついに迎えたブレイク 苦節の20年を辿る

 しかし、河合、そしてA.B.C-Zは実直に努力を重ね、2012年2月1日にジャニーズ初のDVDデビューを果たす。アクロバットパフォーマンスが得意なA.B.C-Zだからこその形だが、「出方がグラビアアイドル」と自虐することもしばしば。その後もCDリリースまで約3年半、ファンクラブができるまで約4年半と長い期間を要している。さらにCDも思うように売れず、河合本人も2020年6月26日放送の『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)「本音でハシゴ酒」で「CD全然売れないんですよ、すごいびっくりするくらい。デビュー組で一番売れてない」と悩み相談をしていたほど。だが、チャンスを確実に掴み、物にしてきた結果、今のブレイクに繋がったというわけだ。これは、舞台や『ザ少年倶楽部』などを中心にコツコツと努力を重ねてきた河合だからこそ掴めたチャンスではないだろうか。例えば、今は武器となっているジャニーズものまねはジャニーズJr.時代から『ザ少年倶楽部』で披露し、多くのファンを喜ばせてきたもの。長年のファンならバラエティ番組で笑いを生んでいる場面を見て、「どうだ、これが我軍の河合郁人だ」と誇らしくなってしまうはずである。

 こうしてバラエティ番組において、確固たるポジションを築いた河合。だが、まだまだ河合は武器を隠し持っている。例えばアイドルらしい一面。ジャニー喜多川氏から「YOU、顔の下半身ブサイク」と言われた話は鉄板ネタになっているが、河合は「静止画の帝王」たる異名を持つ。バラエティで楽しそうに笑っている印象が強い河合だが、雑誌などではびっくりするほど美しいビジュアルを見せている。こうしたギャップや武器が世に知れ渡った時、彼はさらにブレイクしてくのではないだろうか。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる